痛い!怖い!でも忙しい!?様々な事情で虫歯を放置してしまった!
最初は痛かったのに最近痛くない。歯ぐきから膿がでてきた
これって大丈夫なの?虫歯治ったのか?それとも悪化したの?
さて、そういったことを不安に思っているかたに、虫歯の詳しい症状について説明します。
目次
1:虫歯の末期症状とはC4
虫歯の末期症状とは歯の頭の部分が溶けてしまっていて、根だけが残っているような状態です。C4とよばれます。
ここまでくると神経が死んでしまい、歯は痛みを感じなくなります。
また、歯茎の辺りまで虫歯がいくので、歯の周りに炎症が起きて痛みが出ることもあります。
歯の根の先まで虫歯が到達すると、膿の袋をつくり歯ぐきが腫れて痛み、膿がでてくることがあります。
1-1:虫歯の進行状況とステージ
つぎに全体的な虫歯の流れを簡単にご説明します。
虫歯は進行状況によって、5つのステージにわけられます
それぞれの段階で、虫歯の症状や、治療法が変わります
C0は脱灰という虫歯の初期症状で、治療の必要はありません。
C1も虫歯はできてますが、エナメル質内に限局しています。このエナメル質は歯の防御壁です。
まだここを突破されてないうちは見た目が気にならなければ、わざわざ歯を削って治療する必要ありません。
C2以上については末期と思ってしまう方もいそうなので、違いがわかるように少し詳しく説明します。
1-1-1:C2
まずは穴が空いているが、神経までは虫歯が到達していないC2の状態です。
このように虫歯が歯の第二層の象牙質まで及んだ状況になります。
冷たいものや甘いものが凍みたり、そこでご飯を食べると神経が圧迫されて痛みがでることがあります。
1-1-2:C3
次に穴があいていて神経まで虫歯が到達してしまっているC3の状態です。
虫歯が神経まで進行してしまっています。
神経が炎症を起こしてしまい、ズキズキした痛みがでてきたり、冷たいものや温かいものにしみる、痛くて噛めないといった様々な症状がでます。
大きな穴があいている場合でも、虫歯が軽度であったり、
また、見た目では穴が無いように見えて、重度の虫歯だったりすることがあります
エックス線写真を撮るなど歯科医院で専門的な検査をすることによってどの段階の虫歯かわかります。
早めに歯科医院に受診することをお勧めします。
2:末期の虫歯を放置すると骨までとける
はじめ神経まで達して凍み、これを放置すると、何もしなくても痛くなり、そこを越えると神経が死に痛みを感じなくなります。末期です。
これを治ったと勘違いされる方もいますが、治っていません!
そこからさらに虫歯が重症化すると、虫歯の菌が骨のほうへ移動して根っこの先に膿がたまります。
これを根尖病巣といいます
エックス線写真をとると、根っこの先の骨がとけて、膿の袋ができていることが分かります
膿の袋が小さいときは症状はほとんどありません。そこで噛むと少し痛んだり違和感は感じることがあります。
が、膿の袋が大きくなっていくと
突然強い痛みがでたり、膿がでたり、歯が揺れたり、顔が腫れたりします。
長期間放置をすると、病巣から菌が血液を循環し身体全体にまわることがあります
そのときは、全身倦怠感がでたり、発熱します。
また、現代ではほとんどありませんが、最悪死にいたるケースもあります
2-1:膿の袋ができた時の応急処置
もし膿の袋ができてしまい、痛む場合は中の膿が外側に圧力をかけるので痛みます。
膿の袋がまだ骨の中にある場合は抗生物質で腫れを抑えます。
骨を突破して歯茎の下まで膿が溜まってしまった場合は、中の圧を下げるために歯茎にしっかり麻酔をし、メスで切れ込みをいれ、膿を出します。もちろんお薬も飲んでいただきます。
腫れがおさまったら根っこの治療をし、根っこから膿が出てくるようにしましょう。そうすれば膿の出口ができるので圧がかからなくなります。
3:末期虫歯の2つの治療法
歯の底に穴があいておらず、あごの骨の上に歯が残っている場合は根っこの治療をして、土台をたてまた歯の形にもどすことができます。
しかし、歯の底に穴があいてしまっていたり、あごの骨の下まで歯がなくなっている場合は基本的には抜くしかありませんがどうしても抜きたくない場合、状況によりますがとりあえず残して治療をすすめることもできます。
これから場合にわけて説明していきます。
3-1:根っこが残せる場合は差し歯をたてる
まずは崩壊してる歯の虫歯の部分を全部とります。神経は死んでいるので痛みはありません。
虫歯をとりきった状態で、歯の内部に穴が空いていない。さらに顎の骨に埋まってしまっている部分がなければ、根っこの治療をしてから土台をたて、歯の形にもどせます。
3-2:根っこが残ってない場合は抜歯をする
虫歯をとりきって歯に穴が空いてしまった。ほとんど歯がなくなってしまった。
そうなってしまうと基本的には歯を抜かなくてはいけません。
3-2-1:抜歯の方法
まずはしっかりと麻酔をします。
はじめにあまり痛くない部分に麻酔をうち、痺れてきたらさらに深い部分、歯の周りの歯茎に麻酔を足していきます。
きちんと痛みを感じなくなったのを確認してから、へーベルと呼ばれる細い棒のような器具で歯を脱臼させます。
それをかん子で掴んでとって終わります。
骨と歯がくっついてしまっている場合は少し周りの骨を削ることがあります。
3-2-2:歯を抜いた後のこと
抜く場合はその歯が親知らずやその手前の歯の場合は抜きっぱなしでも大丈夫です。噛むことには困りません。
それ以外の場合を紹介します
3-2-2-1:ブリッジ
両隣の歯がある場合はその歯を削り土台にし、真ん中にダミーの歯を浮かせるブリッジがあります。
異物感がなく自分の歯のように噛める半面、両隣の歯を大きく削るので、その歯が凍みたり最悪神経を抜くことになることがあります。
3-2-2-2:入れ歯
歯のないところをダミーの歯で補い、かむ力を歯茎で負担させるのが入れ歯です。
他の歯にバネをひっかけることもありますが、基本的に他の歯への負担が比較的少ないです。ただ取り外し式なので異物感があり、寝る前に水につけるなどの面倒くささがあります。またブリッジよりやや噛む力は弱くなります。
3-2-2-3:インプラント
取り外しの面倒くささもなく、他の歯への負担もないのがインプラントになります。
チタン製の人口ネジを骨に埋め込みその上に歯を作ります。完成まで時間がかかるのと外科的浸襲はありますが他の歯を大切にするのであれば一番お勧めの方法です。
3-3:それでも無理やり残す場合
基本的に患者さんの希望がなくては僕たちは抜くことはできません。おすすめはしませんが、どうしても抜きたくない、無理やり残す場合は腫れたらその都度洗浄し、レーザーによる殺菌。お薬で腫れを抑えるなどの応急処置の繰り返しでしのぎます。
そこが親知らずやその手前の歯の場合はそのまま。
それ以外の場合は、上に無理やり義歯をのせたりブリッジをしたりします。
あまりおすすめはしません。残った根っこの周りが細菌の温床となるからです。
4:まとめ
・末期であるC4は放置すると周りの歯ぐきや根っこの先が痛むことがあります。根っこの状態によって建て直せるか決まります。
・場合によっては抜かないといけませんがむりくり残すこともできます。
・立て直せない場合はそこを補う治療をしましょう。
どうでしたか?自分がもしかしたら末期の虫歯持ちかもと思ったあなた
歯医者さんにすぐ行きましょう!
最悪、、、死んじゃうかもしれませんよ?