痛くなくても歯医者に行こう!!~メインテナンスが大切な2つの理由~

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虫歯や歯周病で歯科医院に通院していて、やっと治療が終わりホッとしたあなた。治療終わりに担当の先生から、または会計の時に受付スタッフから次回のメインテナンスの案内をされませんでしたか?そこできちんと次回の予約をとってきたあなたは正解です。

また痛くなったり不具合が出たりしたら受診すればいいや…と思って予約せずに帰ってきてしまった方にぜひお伝えしたい。定期的なメインテナンスはお口の中を健康に保つためにとても大切なことなのです。ここでは何故メインテナンスが必要なのか、メインテナンスとは具体的にどんなことをするのかを知っていただき、今後の歯医者さんとの付き合い方を見直すきっかけにしていただきたいと思います。

1. 歯医者でのメインテナンスはお口の中の健康維持に必須です!!

まだまだ歯医者は“何かあったら通院するところ”と思っている方が多いのが現状ですが、何もなくても定期的に受診するのが理想的な歯医者との付き合い方です。
虫歯も歯周病も、自覚症状がでてしまってからだと元の状態へ戻すのは困難で、通院回数も治療費用もかかってしまいます。

メインテナンスでは自覚症状が出る前にお口の中の不具合をチェックしたり、より自宅でのホームケアを行いやすくするための専門家によるプロフェッショナルケアを行ったりします。
次の章で具体的にどんなことを行うのか説明していきます。

2. メインテナンスってどんなことをするの?

歯医者での定期メインテナンスは、健康診断とは異なります。ただ検診をするだけでなく、お口の中の状態に合わせた様々な指導やクリーニングを行います。
メインテナンスでは主に次のようなことを行います。

① お口の中のチェック(検診)
 プラーク(歯垢)や歯石のつき具合、歯周ポケットの深さや出血、歯のぐらつき、その他粘膜の状態などをチェックします。必要に応じてエックス線撮影(全体または部分的)を行います。


 上記は歯周病の進行を調べるための検査をしている状態です。プローブという歯周ポケットの深さをはかる器具をもちいて行いますが、この検査、チクチクとした感覚が苦手な方も少なくないと思います。けれども歯周病の状態を知るための大切な検査の一つです。出血や痛みは、歯肉の状態が改善されれば軽減していきます。

② 検診結果の説明およびアドバイス
検診結果を踏まえて生活習慣や自宅でのケアのアドバイスを行います。
磨き残しがある部分、歯石がついてしまっている部分、歯周病の状態などを説明していきます。定期的にメインテナンスの受診があれば、前回の口腔内と比較しての説明もしていきます。磨き残しが目立つ部分に関しては、ブラッシングの方法の見直しや、歯ブラシ以外に使用した方がよい補助的清掃用具のアドバイスなども行います。

③ プロフェッショナルケア(クリーニング)
 口腔内のチェックで磨き残しや歯石がついている部分を中心に全体のクリーニングを行います。歯の表面(見えている部分)だけでなく、歯肉の中に入り込んで取れなくなった歯石も取り除いていきます。
全体のプラークや歯石を取った後、お口の中の状態に合わせたペーストを使用して、歯の表面を研磨して仕上げます。


 この研磨により、歯の表面がツルツルになり、汚れや着色がつきにくくなるので、自宅でのホームケアがとても楽になります。一度クリーニングを受けた経験のある方はご存知かと思いますが、クリーニングが終わった後は舌で触るとツルツルなのでとても気持ちがよいです(*^▽^*)

④ 歯科医師のチェック
 クリーニングまでを歯科衛生士が行った場合、最後に歯科医師が噛み合わせや処置が必要なところなど全体のチェックを行います。

2-1 かかりつけ歯科医院でのメインテナンスがおすすめ


歯科医師も患者さんも人間ですからお互いの相性の良し悪しはあって当然です。自分に合った歯科医院に出会うまで転々とされる方も少なくないかと思います。美容院で例えると自分の好みや髪質などを把握してくれていると安心してお任せできますよね。

歯医者もかかりつけ歯科医院を決めてメインテナンスを受けた方が、あなたの口腔内の状態をカルテ記載や検査結果をデータ保存して管理してくれるので、前回との比較ができ、検査結果や口腔内の状況の変化を確認することができます。


 歯周ポケットの状態、出血や歯の動揺、磨き残しなどを資料として保存します。その他、レントゲンや口腔内写真も保存して経過を観察していきます。

3. ホームケアも重要なメインテナンスです

歯科医師や歯科衛生士が行うのがプロメインテナンス、自宅で患者さん自身が毎日行うホームケアがセルフメインテナンスです。患者さんの口腔内の状態にもよりますが、メインテナンスで歯科医院に来院していただくのは主に3ヶ月から6ヶ月毎になります。

仮に3ヶ月毎だとして年間の受診は4回。一年365日のうちプロメインテナンスは4日で、残りの361日はセルフメインテナンスということになります。比重から考えてセルフメインテナンスがいかに大切かということがお分かりいただけるかと思います。

セルフメインテナンスでプロメインテナンス後の状態を維持または検査結果で不良だったところを改善していただくために、患者さんの口腔内に適した歯磨剤・歯ブラシ・補助的清掃用具などを処方します。次のメインテナンスに来院した際に、処方されたものが正しくし使用できているか、前回の症状が改善されているかをチェックし、処方の継続、または見直しをしていきます。

4. 歯医者でのメインテナンスが大切な2つの理由

前章でお話しさせていただいたように、歯医者でのメインテナンスは自宅でのセルフメインテナンスを効果的に行っていただくためには必要不可欠です。メインテナンスとしての比重だけみると、セルフメインテナンスをしっかり行っていれば良いのでは?とお思いかもしれませんが、メインテナンスはどちらがかけても成り立ちません。

4-1 早期発見・早期治療ができる

虫歯も歯周病も進行してしまったものは治療回数がかかったり、元の状態に戻せなくなったりします。虫歯の場合、初期齲蝕(C0:シーオー)ならフッ素やカルシウム等配合の製剤やでガムを併用したセルフメインテナンスで歯を削ることなく治せる可能性があります。

次のC1・C2に進んだとしても歯を削ってその場で詰めるか、型どりをして作製した詰め物をするかの1~2回で処置が済みます。

虫歯の進み方のイラスト

歯周病の場合も歯を支えている骨(歯槽骨)に及んでいない歯肉炎の段階であれば炎症を抑える薬用成分配合の歯磨剤や含嗽剤の使用および歯肉炎に適したブラッシングで症状を改善することができます。

虫歯も歯周病も早い段階での発見、適した指導や処置で改善、治癒が見込まれます。そのためには症状がなくても定期的に歯医者を受診し、専門家に口腔内をチェックしてもらう必要があります

4-2 痒い所に手が届くプロメインテナンス

メインテナンスの内容でお話ししましたが、専門家が行うプロフェッショナルケア(クリーニング)は患者さん自身が毎日行うケアでは清掃できない、清掃不能部位を中心にクリーニングしていきます。自分ではきちんとブラッシングしているつもりでも、実は歯ブラシがきちんと当たっていないところがあったり、不必要なブラッシング圧で歯肉や歯にダメージを与えてしまっていたり、それを正しい方法に指導し改善するためにプロメインテナンスがあります。

セルフメインテナンスで落とせない汚れを専門家のプロフェッショナルケアによって補い、毎日のセルフメインテナンスをしやすくしていく。それが歯科医院でのプロメインテナンスです。

厚生労働省e‐ヘルスネット 

5. まとめ

口腔内を健康に保つためには、患者さん自身で行っていただくホームケアと並行して定期的な歯科受診が必要不可欠です。虫歯も歯周病もメインテナンスで定期的に来院していただき、早い段階で発見することで治癒が見込めます。歯科医院は痛みが出てから受診するのではなく、お口の中の健康を維持するために、特に気になる症状がなくても定期受診することが大切です。

これを読んで下さったみなさんが、歯科医院は治療で嫌々通うのではなく、お口の中の健康を守るためのメインテナンスをするために定期的に楽しく受診するところになっていただければ幸いです。

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