いびきを治したい人は必見!歯医者で作れるいびき防止マウスピースについて

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いびきをしていると他人に言われた
いびきをしている自分に気が付いてはっと目が覚めた

こんな体験をした人、いらっしゃいませんか?

そんな人に朗報です!お口の中にマウスピースなどの装置をいれると、いびきが改善されることがあるのです

それでは今回は歯医者でできるいびき対策マウスピースについて、説明していきます

目次

1.いびきは気道を広げると改善される

いびきは、寝ているときに気道が狭まってしまうことによって起こります。
舌が気道を塞いだり、口で呼吸することで軟口蓋が下がって気道を狭めたりすると、呼吸をするたびに音が響いていびきになってしまうのです

歯科医院で作るマウスピースは、下の顎を前に持ってきて、いわゆるしゃくれた状態にすることで気道が狭まるのを防ぎます。もしくは、舌を物理的に手前に引っ張る装置を使用し、気道が閉塞するのを防ぎます。

口呼吸が原因でいびきが酷いときは、市販のいびき防止マウスピースで鼻呼吸しやすくしたり、口をテープで止めて睡眠中にお口が開かないようにします。

2.保険で作れるマウスピースの2つの特徴

歯医者で作るいびき防止マウスピースは、保険適応されるものと自費のものに分かれます。
まず、保険で作れるマウスピースについて紹介していきたいと思います

2-1.上と下のマウスピースがくっついている

普通のマウスピースは上の歯だけに装着しますが、いびき防止用のものは上下の歯に装着させます。2つのマウスピースが完全にくっついており、下顎を前に保持した状態をキープしています
口を開くことができないので、鼻がつまっている人は使用が難しいかもしれません

いびき防止マウスピース

値段は約15000円になります

2-2.作るには医師の診断書が必要

保険でマウスピースを作るときには、医師の診断書(診療情報提供)が必要です。医師の依頼のもと、歯科医師が保険診療でマウスピースを作ることができるということですね。

診断書をもらうためには耳鼻科、呼吸器科、睡眠外来などで「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の検査をする必要があります。

アイコン 簡易検査

自分の家でできる検査になります。寝ている間に手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態からSASの可能性があるか調べます。

アイコン 終夜ポリグラフィー

専門の医療機関に一晩入院して行う精密検査になります。
体にセンサーをつけて寝てもらい、就寝時のいびきの音や、脳波や血圧の状態、どれだけ血液に酸素がとりこまれているかなど、様々な項目にわたって詳しく調べていきます

3.自費のマウスピースの3つの特徴

自費のマウスピースは病院によって形が違います。値段もまちまちで、6万円以上が相場かと予想されます

3-1.上と下のマウスピースが固定されていない

自費のマウスピースは上と下のマウスピースが完全に固定されていないことが多いです。

針金やコネクターで繋ぐことで、マウスピースを装着した状態で口を開くことができたり、前後にスライドできるようになります。そのため、口で呼吸しやすくなったり顎関節の負担が軽減されます

スリープスプリント
コネクタータイプ(参考/株式会社シケン)

3-2.連結部分が調整できる

コネクタータイプのものは、コネクターを付け替えることができます。それによって、下顎の位置が前すぎて顎が痛くなったりした時に、コネクターの変換で対応することができます

3-3.医師の診断書がいらない

医師の診断書がなくても作ることができます。歯科医院でちゃんと型をとったマウスピースが欲しいけど、SASの検査をするのが面倒くさい、時間がない…という人は自費なら短期間でマウスピースを作ることができます

取り扱っていない歯科医院もあるので、事前に連絡して作れるか確認したほうが安心ですね

4.市販では買えない、舌を引っ張るタイプのいびき防止グッズ

マウスピースは歯に装置をつけて下顎を前方に引っ張って舌が気道を塞がないようにしますが、舌を直接保持して気道を塞がないようにしていびきを予防するといった道具もあります。その商品の名前はスマイルスリーパーと言います

歯がなくても使えるので、歯が弱っている人や総入れ歯の人でも使えます

スマイルスリーパー

スマイルスリーパー

上歯と下歯の間に装置をはさみ、その中に舌を舌を挿入します。外側から軽く力を加える事により、内部が陰圧になり舌が吸着され保持されます。

こちらを購入するためには、スマイルスリーパーを作っている会社に直接問い合わせるか、取り扱っている歯科医院に行く必要があります。

問い合わせ先:睡眠659ドットコム

5.手軽さ重視!市販のいびき防止グッズ5選

病院に行かなくても、市販でいびき対策のマウスピースは販売しています。一番良いのはちゃんと病院に行って作ることなのですが、そこまでするのは面倒だなぁ、という人は市販のものを使ってみるのも良いでしょう

5-1.舌顎を前に引っ張るタイプ

ズィークワイエット

下顎を前に出して舌が落ちないようにするマウスピースで、歯科で作るマウスピースと同じ原理のいびき防止商品になります。
市販の他のタイプに比べると値段は少し高いですが、楽天の評価が良好で、使用感は良さそうですね

ズィークワイエット
6,230円
Amazon

5-2.口呼吸を鼻呼吸にするタイプ

いびきくん

奥歯に装着することで、口呼吸を鼻呼吸に導きいびきを軽減するタイプになります
なんと歯科技工士が開発した商品だそうです
鼻炎じゃない人で口呼吸でいびきをかいてしまうかたは効果がありそうですね

いびきくん
1380円
Amazon

5-3.舌に装着して舌を前に引っ張るタイプ

舌用マウスピース

舌を引っ張るタイプの市販版になります。4.で説明したものは購入するために会社や歯医者を通さないといけないのですが、こちらの商品はネットで買えるのでお手軽ですね

lobon 舌用マウスピース
1,169円
Amazon

5-4.唇にテープをはって鼻呼吸をするタイプ

寝ているときに口があかないように唇をテープで固定するタイプになります。安くてお手軽な商品になります。鼻呼吸ができる人はとりあえずこの商品を最初試してみるのも手かもしれません

口呼吸防止テープ ねむるん
680円
Amazon

マウスピースが作るのが難しい人

歯医者で型をとって作るマウスピースは歯で装置を支えるので、歯の本数や歯周病、顎の状態によっては作るのが難しい人がいます。

歯で支えるマウスピースが作ることができない人は、舌を前にひっぱるタイプの装置や寝ているときに口が開かないように固定するテープなどで対応しましょう。

SASが重症な人は、医師の指導のもとCPAP(Continuous Positive airway Pressure:経鼻的持続陽圧呼吸療法)という、鼻から専用のマスクを介して空気を送り気道を広げる装置を使ったほうが良いでしょう。

では、歯で支えるマウスピースを作るのが難しい7タイプの人を、順に説明していきます

6―1.歯周病が酷い人

歯周病が酷くて歯がグラグラしている人は、マウスピースはおすすめできません。マウスピースを使用すると歯が痛くなってしまうことがあります

6-2.自分の歯が20本以下の人

自分の歯が少ないと歯に負担がかかってしまうので、歯が少ない人はおすすめできません。また、歯がない部分によってはマウスピースが安定せず、装置がはずれやすくなったりします。

6-3.顎関節に異常がある人

気道が閉塞しないように下の顎を前に引っ張るので、顎に負担がかかります。普段から顎関節に痛みがある人や大きな口を開けることができない人は、マウスピースをすることで症状が悪化する可能性があります

6-4.総入れ歯の人

総入れ歯の人は歯が無いので物理的にマウスピースを作ることができません

6-5.前歯が切端で噛めない人

マウスピースは上と下の前歯で噛んだ状態(切端咬合)を保持します。なので、切端咬合ができない人はおすすめできません。

正常咬合
↑普段かんでいる位置

切端咬合
↑前歯と前歯かむ切端咬合

6-6.鼻で呼吸ができない人

保険マウスピースは固定されているため、お口で呼吸ができません。鼻がつまってて鼻呼吸ができない人は保険のマウスピースは向いていません。耳鼻科で鼻を治してから作るか、固定されていない自費のマウスピースで対応しましょう

6-7.神経質な人

いびき対策のマウスピースは、上下のマウスピース2つ分を口に入れないといけないので、思った以上に異物感があります。繊細で神経質な人は、異物感に慣れるまでに時間がかかる可能性があります

.いびき防止マウスピースの効果

ではマウスピースをすると具体的にどういった効果があるのか、説明していきます

6-1.いびきがおさまる

マウスピースで喉が広がるので、いびきをかかなくなったり、いびきの音量が下がります。

6-2.睡眠時無呼吸症候群が改善される

いびきは身近な存在ですが、実はおそろしい病気の1つの症状であることがあります。その病気を睡眠時無呼吸症候群(SAS)と言います

SASは、寝ている間に気道が塞がり呼吸が止まってしまうという病気です。

もし、いびきをかく原因がSASであるのなら、マウスピースでこの病気で引き起こされる各症状が改善されることとなります。

日中ねむくならない

SASは睡眠時に呼吸が停止するので、眠りが浅くなり日中に眠くて仕方がない人がいらっしゃいます。マウスピースで熟睡することができると日中の睡魔が改善されます

それに伴い、仕事や勉強におけるパフォーマンスの向上や、交通事故をおこすリスク低下などに繋がります

夜、トイレで起きなくなる

熟睡できることで夜間のトイレで目が覚めなくなります

血圧が下がる

呼吸がとまっているときは血圧が上がります。あがる人は血圧が200くらいあがってしまう人もおり、そのため心臓や脳に負担がかかります。マウスピースでSASが改善されると、治らなかった高血圧などが下がることがあります

血圧が下がるとそれに付随した疾患、例えば、心臓発作、脳梗塞、心不全、不整脈などが改善することがあります

寝起きの頭痛がおさまる

朝おきると何故か頭が痛い…この症状は、呼吸停止したとこに血圧が上がることと関連している場合があります。SASがおさまるとこういった頭痛の悩みが解決することがあります

7.マウスピースの3つの不快症状

マウスピースをすれば良いことが沢山ありますが、デメリットもあります。使用するときは、これから説明する不快症状を知ってから装着するほうが良いでしょう

7-1.顎関節が痛くなることがある

下顎を前に保持するので、顎関節が痛くなることがあります。一週間くらいで慣れてきます。装着して間もない時は、短時間の使用をして徐々に慣れていきましょう

7-2.お口が開きにくくなることがある

顎関節に負担がかかるので、それに関連して口が開きにくくなるときがあります。マウスピースに慣れてくればこの症状が改善されることがありますが、痛くてほとんど口が開かなくなるような場合は使用を控えたり、マウスピースの調整をしたほうが良いでしょう

7-3.寝ているあいだによだれが大量に出る

マウスピースを使って数日は、よだれが垂れてたまらない…という報告があります。枕がよだれまみれになるので、使い始めは枕にタオルをひいたりして対応しましょう

7-4.定期的な歯のメンテナンスが必要になる

マウスピースは歯を支えにしているので自分の歯がしっかりと骨に埋まっていたほうが良いですね。歯周病が進むと歯がグラグラしてマウスピースを支えられなくなったり、歯が移動してマウスピースが入らなくなったり、ひどいときは歯が痛くなることもります。そのため、定期健診で歯のメインテナンスをすることをお勧めします

8.まとめ

デリケートな問題、いびき。今回は、歯科の観点からいびき対策について説明させていただきました。

興味がある人は、かかりつけの歯医者に相談をしてみてくださいね

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