季節ごとに要注意!な、お口のトラブル

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寒い風が吹いたり、まるで夏のように汗がふきだしてしまう日があったり、気候が不安定な季節になりました。

季節の変わり目に体調を崩しやすい方にとっては、しっかりと体調管理に気を配るべき季節でもあります。

ところで、春➡夏➡秋➡冬と四季がうつりかわる中で、その季節にとくに注意したいお口のトラブルがあるのはご存じですか?

季節ごとの生活習慣の傾向によって、不調を起こしやすいと想像されるお口のトラブルが存在します。

もちろん歯周病や虫歯などのトラブルは季節に関係なく、1年を通してかかってしまうリスクはあるものです。
しかし、なかなか忙しい日々の生活の中で常にお口の健康に気を払うことも難しいですよね?

ここでは、季節ごとの過ごし方で注意したいお口のトラブルについてご紹介します。

新しい季節を迎える時期になったらぜひ思い出していただき、「そういえばこの季節には○○に注意しなきゃな…」と頭の片隅に置くことで、少しでもお口の健康について意識を高めていくキッカケになれれば幸いです。

1.春は環境変化によるストレスと花粉症の季節

1-1 環境変化のストレスによる免疫力の低下

春は新しい学年になったり、新社会人になったり、環境の変化の大きい季節です。

出会いや別れの多い時期でもあるため、精神的に緊張したり落ち込んだりすることがあります。

気温や気圧もまた日によって不安定であるため、肉体的にも環境変化に対してなんとか適応しようと頑張ってしまう季節でもあります。

うまく適応するために無理を重ねてしまうと体の免疫力が落ちてしまうことがありますが、免疫力の低下は歯周病や虫歯の進行に影響を与えます。

環境変化でなかなか忙しいと、「なんだか少し歯の様子がおかしいかも…」と思っても、そこまで強い痛みでなければ「歯医者にはもう少し環境が落ち着いてからにしよう」と先延ばしにしてしまうこともあるかもしれません。

歯周病はもちろん虫歯も、早期発見することで治療内容が軽く、短い期間で終わることがあります。

1つの歯の虫歯をあまり痛くないからと放置していると、隣接している歯にもどんどん悪影響を及ぼしていくことになります。

できれば症状を感じた時点で早めに歯医者さんを受診しましょう。

新生活になって引っ越ししたての方は、早めにお家の近くの歯医者さんを探しておくと急なお口のトラブルになったときに慌てずすぐ受診することができます。

※歯医者さんで抜歯などの外科的な処置をする際には、服用中の薬の確認を事前におこないますが、花粉症の薬を飲んでいる方はその旨を必ず歯医者さんに伝えてください。薬の種類によっては重篤な影響を及ぼすことがあります。

1-2 花粉症がうみだすお口のトラブル

春はとにかく花粉症がつらい季節ですね。

花粉症は、鼻や目やノドだけではなく、歯にも悪影響を及ぼすことがあるものだとご存じだったでしょうか

①鼻づまりによって口呼吸になってしまう

こちらのトラブルは花粉症の方にとってもっとも経験しやすいものかもしれません。

実は、口呼吸というのは、アレルギー症状を悪化させたり口臭を発生させたり、虫歯リスクを高めてしまう可能性を秘めているのです。

《口呼吸によって引き起こされる可能性のあるトラブル》
・口呼吸による唾液量の減少でお口の異常を引きおこす
・風邪や「睡眠時無呼吸症候群」などの体の異常を引きおこす
・口呼吸による歯並びの悪化、口周りの筋肉が衰え・たるみなどの見た目の問題を生む

どれもほんの数日口呼吸をしただけで引き起こされるトラブルではありませんが、長期にわたって口呼吸がクセになってしまっていると、いずれはこのような悪影響を生む可能性があります。

 

②花粉症の薬の影響で口が乾燥しやすくなる

こちらも先ほどの口呼吸による口の乾燥と同じような理由で、トラブルを引き起こす原因になるものです。

花粉症の薬の抗ヒスタミン薬やステロイド系のものを服用していると、口の中が乾燥しやすくなります。

 

③副鼻腔炎によって歯が痛む

副鼻腔(ふくびくう)というのは、鼻の周りから頬の裏側にかけてある空洞のことです。

ここに鼻水が溜まって細菌感染を起こすと炎症が起きてしまうことがあります。

なぜそれによって歯が痛いと感じるようになるかというと、炎症による粘膜の腫れが上の歯の奥歯あたりを圧迫することがあるからです。

そのため、虫歯などはないのに「歯が痛い!」と感じることがあります。

詳しくは『花粉症の時期は注意!お口の健康のために知っておきたいこと』をご覧ください。

花粉症の症状をに効くとされる商品については『花粉症対策に有効な栄養素』もチェックしてくださいね。

2.夏は水分補給のスポドリで虫歯が誘発されやすい

夏は暑さ対策のためにマメな水分補給が推奨されています。

しかし、熱中症から体を守ってくれるスポーツドリンクが実はとっても糖質の量が多いことをご存じでしたか?

たとえばポカリスエットには角砂糖10個分、アクエリアスには7個分の砂糖が入っています。

熱中症対策として飲むこと自体は良いことなのですが、お水やお茶のような感覚で1日じゅうダラダラとたくさんの量を飲みつづけていると、虫歯のリスクは高まってしまいます。

また、スポーツドリンクは酸性の強い飲み物なのですが、酸は歯の表面のエナメル質といわれる部分を溶かしてしまうことがあります。

「コーラを飲むと歯が溶ける」という都市伝説を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、コーラだけではなく黒酢ドリンクや缶チューハイなど酸性の強い飲み物は歯の表面を溶かしてしまうリスクを持っているのです。

歯の表面のエナメル質が溶けてしまうと、象牙質といわれる部分がむきだしになり、内部のにある歯の神経に冷たい水などがふれるとキーンと歯がしみる症状などが出てきてしまいます。

対策としては、水分補給にはスポドリだけでなく熱中症に効果のあるミネラル入りの麦茶も飲むこと、スポドリを飲んだあとはお水を飲んだりうがいをしてスポドリの成分がお口の中に滞留するのを防ぐこと、そのあとできるだけ早く歯磨きをすることがあげられます。

詳しくは『スポーツドリンクは虫歯になる! ~熱中症対策の意外な弊害~』をご覧ください。

 

3.秋は歯を強くする「秋の味覚」を食べよう

夏の暑さも過ぎさって、だいぶ過ごしやすくなる季節です。

落ち着いて過ごせるこの季節は、ぜひ食事から歯の健康を考えてみていただきたいです。

たとえば、カルシウムやビタミンDなどを摂れるサンマ・サバ・イワシ、DHAやEPAが含まれるサケ。

ビタミンCが摂れるニンジン・カブ・大根に、柿やミカン。

きのこ類のシイタケ・舞茸・しめじはビタミンが入っており、海藻類の海苔・ヒジキ・昆布はカルシウムとリンとビタミンAが入っています。

食欲の秋であるこの時期、体の内側から歯と体の健康を立て直していきましょう。

 

4.冬は寒さによる無意識の食いしばりに要注意

冬は空気も口の中も乾燥する季節なので、唾液量が減ってお口の中が虫歯菌にとって活動しやすい環境になってしまいます。

唾液量を増やすためには、「唾液腺マッサージ」という自分で簡単にできるお口周りのマッサージがおすすめです。

ちなみに、唾液量がアップすると虫歯予防になるだけではなく…

・唾液のもつ自浄作用によって、歯周病予防や口臭予防などになる
・唾液が増えることで食事のしやすさ(飲みこみやすさなど)や会話のしやすさが増す
・口周りの筋肉がマッサージによってやわらかくなり緊張がほどけることで、口が動かしやすくなる

なども挙げられます。

唾液腺マッサージをするタイミングは、食事前が特にオススメです。
唾液の分泌量を増やすことで、食事がうまくしやすいようにするためです。

または、お風呂タイムにゆっくり浴槽に浸かっているときなどリラックスしている状態のときには唾液の分泌量も増えやすいため、マッサージでさらなる相乗効果を得ることができます。

テレビを眺めているあいだなど、なんとなく手もち無沙汰のときにやるのもいいかもしれません。

唾液腺マッサージ

画像:キューピー公式サイト

詳しくは『お口の潤いをとりもどす!「唾液腺マッサージ」のやり方』をご覧ください。

 

そして、寒い冬は外に出ているときや眠っているときなどに無意識に肩をすくめ、奥歯のほうを強く食いしばっていることがあります。

食いしばりが強くなると、酸の強い飲み物を飲んだときのように歯の表面のエナメル質が削れていってしまい、知覚過敏になったり虫歯のリスクが上がってしまうことがあります。

食いしばりへの対策は、寝ているあいだに歯に装着するマウスピース(ナイトガードともいいます)を歯医者さんで作るといった方法があります。

しかし、実は意外にも「目に入りやすいところに『食いしばらない』『上の歯と下の歯を離す!』などのメモを貼っておく」といったシンプルな対策も有効なのです。

こうして今、スマホやパソコンの画面を見ているあいだにも無意識に上の歯と下の歯を食いしばっている方はいませんか?

画面に集中していると頭がだんだん前傾し、ますます上下の歯が触れやすくなってしまいますので気をつけてくださいね。

5.まとめ

歯周病や虫歯は、日々の生活習慣と密接に関係しています。

毎日の歯磨きをしっかりするのはもちろん大切なのですが、気候の変動などによって揺らぎやすい体調変化についてもしっかり観察し、できるだけ健康的に保てるように対策法を意識して過ごしてみてくださいね。

 

 

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