フッ素は虫歯予防の強い味方!!高濃度フッ素配合歯磨きおすすめ5選

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2017年3月、厚生労働省で1500ppmを上限とする薬用歯磨剤が医薬部外品として承認されました。これにより今まで日本国内では購入することができなかった高濃度フッ化物(フッ素)配合の歯磨剤が、歯科医院は勿論のことドラッグストアなどでも購入できるようになりました。
虫歯予防にはフッ素が有効!!ということは、今やほとんどの方がご存知かと思いますが、ドラッグストアを見ても、たくさんありすぎて何を選んでよいのか迷ってはいませんか?
ここでは、現役歯科衛生士がおすすめする高濃度フッ素配合歯磨剤、どんな人が使用したらよいか、使用方法および注意事項についてお話していきます。

月刊 「歯科衛生士 1月号」

1.フッ素の働き再確認


歯磨剤は、清掃剤や発泡剤などの基本成分だけでできている「化粧品」と、基本成分に薬用成分が配合された「医薬部外品」に分けられます。薬用成分の代表的なものがフッ化物(フッ素)です。
フッ素は、歯のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトの結晶性を改善する、フルオロアパタイトを生成し、エナメル質の歯質を強化します。また、唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンとともに食事などでとりこまれた酸による脱灰部分の再石灰化を促進する効果があります。

1-1 フッ素濃度は商品パッケージのここで確認


購入する際には、パッケージに記載されているフッ化物濃度表示を確認してください。濃度表示は50ppmまたは0.005%単位で丸めた値で記載されているので、「1475~1500ppmは「1500ppm」、1425~1474ppmなら「1450ppm」と表示されています。現在販売されている高濃度フッ素歯磨剤は1450ppmです。

 

2.高濃度フッ素配合歯磨剤おすすめ5選


フッ素配合量が1500ppmに引き上げられたことで、むし歯予防効果は6%も増加すると言われています。萌出間もない永久歯列においては、むし歯予防効果が9.7%もアップするとスウェーデンのウメオ大学での研究で報告されています。

① 歯科医院で人気のチェックアップシリーズから、フッ素濃度をアップしてリニューアル。
「チェックアップ スタンダード 135g 550円(税別)」

マイルドピュアミントのやさしい香味のソフトペーストタイプです。フッ素滞留性を高めた独自処方。歯や歯肉にやさしい低研磨性の歯磨き粉です。低発砲タイプなので泡立ちが少なく、しっかりすみずみまで長時間ブラッシングができます。

② フレーバーを選びたいなら「クリニカ アドバンテージハミガキ 130g」
テレビCMでもおなじみのクリニカからも高濃度フッ素を配合歯磨剤が登場しています。
すっきりやさしいソフトミント、爽やかなシトラスミント、清涼感のあるクールミントの3つのフレーバーから選べます

予防歯科の3つのポイント「フッ素を歯に残す、細菌を増やさない、歯垢を落とす」を1本でトータルケアできる。フッ素が長くとどまる、クリニカ独自の「高密着フッ素」処方。

くわしくはライオンHPをご覧ください

③ 歯肉下がりが気になってきたら「チェックアップ ルートケア 90g 850円」
なんだか最近歯肉が下がってきた、歯が長くなったように見える‥…歯肉が下がって露出した歯の根っこの部分は、歯の表面の一番硬いエナメル質がない部分なので根面う蝕(根っこ部分のむし歯)に注意が必要です。

コーティング剤PCA(ピロリドンカルボン酸)が露出した象牙質表面のコラーゲンをコート。研磨剤無配合で露出した象牙質にやさしい。高齢者に見やすいクリアブルーのジェルタイプ。

④ 知覚過敏症状もあるなら「シュミテクト デイリーケア+(プラス) 90g オープン価格」

冷たいものがしみるなどの知覚過敏症状があるなら、しみる症状を緩和しながら高濃度フッ素を取り入れる、シュミテクトデイリーケアプラスがおすすめ。

硝酸カリウム配合で、歯がシミるのを防ぎ、有効成分であるフッ素の濃度を従来の約1.5倍引き上げムシ歯も予防。

⑤お気に入りの歯磨き粉があるなら、歯磨き後の仕上げに高濃度でフッ素コーティング
「チェックアップ ジェル ミント 75g 630円(税別)」

今使用している歯磨き粉に高濃度フッ素の効果を仕上げにプラスしてみてはいかがでしょうか。
毎食後の歯磨きにプラスするのが大変なら、唾液分泌が低下してむし歯リスクが高まる就寝時のケアとしてお休み前の歯磨きにぜひ使用していただきたい。

研磨剤無配合のジェルタイプ。5つのフレーバーのうち、ミントがフッ素高濃度配合にリニューアル。
その他のフレーバーはグレープ・ピーチ・レモンティーが950ppm バナナは6歳未満で500ppm

 

3.高濃度フッ素はこんな人におすすめ


高濃度フッ素配合歯磨剤の対象年齢は基本的に15歳以上です。次に紹介するむし歯リスクの高い人におすすめです。
※歯科医師の判断のもとで、むし歯リスクが高い15歳未満の子どもへ使用するケースもあります。

3-1 歯根露出・知覚過敏が気になる若い方


予防に熱心なあまり硬い歯ブラシで力強くブラッシングをしてしまうことで、短期間に歯肉が退縮して歯の根元が露出してしみる症状が起きてしまったり、食生活では甘くて(=砂糖)酸っぱい(=酸)飲み物や食べ物を好んで頻繁に摂取したりする人に知覚過敏(しみる症状)が多く発生しています。このような症状に、高濃度フッ素は効果的に働きます。エナメル質、象牙質を強くし、露出した根面をコーティングして症状を緩和させてくれます。

3-2 高齢者の根面う蝕予防にもフッ素


日本における「8020(80歳で20本の歯)達成者」は現在50%を超えています。これはフッ素配合の歯磨き粉の普及が大きく関係していると言えるでしょう。歯が抜けてしまう歯周病の予防・管理にプラスして、加齢やその他の原因による歯肉退縮によって起こる根面う蝕(歯の根っこ部分のむし歯)の予防は必須です。歯肉が下がってしまったっ部分(歯根部)はエナメル質で覆われていないため、やわらかい象牙質にできたむし歯は進行が早く、放置すれば歯を失う可能性が高まります。

3-3 高濃度フッ素は女性に特におすすめ


女性はあらゆる年齢において、男性より唾液分泌量が少なく、唾液緩衝能(口腔内pHを中和させる)も低いため、結果として生まれながらにして男性よりむし歯リスクが高いということになります。さらに歯のエナメル質の硬度も女性の方が低いというデータもあります。高濃度フッ素配合歯磨剤によるエナメル質の再石灰化(溶けだしたカルシウムやリンを歯の表面に戻す働き)は女性の力強い味方です。
もちろん男性にもおすすめです。

 

4.高濃度フッ素配合歯磨剤の正しい使用方法


フッ素配合歯磨剤の使用方法を紹介します。
正しく使用し、フッ素を有効的に取り入れましょう。通常、歯磨剤は少量で良いと言われていますが、高濃度フッ素を効果的に使用するためには、使用量目安として2㎝程度、歯ブラシのブラシ部分にのるくらいたっぷりつけるのが正しい使用量です。

① 歯ブラシに高濃度フッ素配合歯磨剤をつける(2㎝程度)
② 歯磨剤を歯面全体に広げる
③ 2~3分間、泡立ちを保つように磨く
④ 歯磨剤を吐き出す
⑤ 5~15mlの水を口に含む
⑥ 5秒間程度ブクブクうがいをする
⑦ うがいは1回だけにする
⑧ 歯磨き後、1~2時間程度は飲食を避ける

 くわしくはライオンHPをご覧ください

 

5.6歳未満の子どもへの使用は控える


フッ化物は過剰摂取により急性毒性と慢性毒性が起こります。1,000ppmを超える歯磨剤は、

①6歳未満の子どもには使用を控える

②6歳未満の子どもの手の届かないところに保管する

③フッ素配合量を直接の容器等に記載する

などが定められています。
中毒などと聞くと心配になる人もいるかと思いますが、むし歯予防として正しく使用する分には危険はありません。先にも述べたように高濃度フッ素は基本的に対象は15歳以上。6歳未満は500ppm以下の歯磨剤を使用しましょう。使用量としては切った爪程度の少量で十分です。

 

6.まとめ


フッ素はむし歯予防に効果的な薬用成分です。フッ素が高濃度であれば、よりむし歯予防効果は高まります。毎日のケアに正しく取り入れて強く丈夫な歯を目指しましょう。ただし、使用対象年齢は基本的に15歳以上です。15歳未満の子どもへの使用は歯科医師に相談の上使用するようにしましょう。

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