抜歯後しばらく続く痛み、もしかしたら「ドライソケット」かも?

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先日、歯を抜いてから痛みがまったくおさまらない。
むしろどんどん強い痛みに変わってきている気がする。
歯を抜いたあとってこんなに痛みが続くものなのかな…?

そんな不安を抱えているアナタ。
その症状、もしかしたら「ドライソケット」になってしまっている可能性があります。

放置しているとますます症状が悪化し、痛みも強まってしまう危険性があります。

ここでは、ドライソケットの症状をひとまず落ちつかせるための方法と、ドライソケットの治療方法についてご紹介しています。

今後また、別の歯を抜いたときにまたドライソケットになってしまうことのないよう、予防方法についてもご紹介していますのでぜひ参考にしてくださいね。

1.抜歯後どんどん強くなる痛みは「ドライソケット」の可能性アリ

まずは、現在の痛みの状態を確認してみましょう。
下のチェックリストにあてはまるものが多ければ、「ドライソケット」になってしまっている可能性があります。

・抜歯後、麻酔が切れた直後の痛みよりも2~3日経ってからの痛みのほうが強い
・何もしなくてもズキズキと痛む
・食事のとき、食べカスが抜いた穴のあたりにあたったときに特に強く痛む
・抜歯後の痛みが1週間以上続いている(痛みがどんどん強くなってきている)
・歯を抜いたあとの穴を見ると、赤黒いカサブタはできておらず、白い骨のようなものが底に見えている(※下の写真参考)

ドライソケット
画像:『デンタルダイヤモンド』2011年9月号掲載

ドライソケットとは、歯を抜いたあとの穴に何らかの原因でカサブタが十分に形成されなかったために、骨がむきだしになり、それが長く続いたことで炎症(強い痛み)が起きた状態をいいます。
このままの状態で放置していると、ますます痛みが強くなったり、歯肉の形がきれいな状態に治らなくなる危険性があります。

抜歯後必ず起こるものではありませんが、下の親知らずの歯を抜いた際に起こりやすい症状です。
これは、下の歯を抜いたときの出血量は上の歯に比べて少なく、抜歯後血液によるカサブタができにくいことが理由にあげられます。

ドライソケットは正しい処置をおこなえば、通常2週間~1か月ほどで症状を改善させることができます。

まずは、今感じている症状を悪化させないための自宅でできる対処法についてご紹介します。

2.ドライソケットの症状を軽減させるための対処法

すぐに歯医者にかかることができない、歯医者に行くまでに少しでも痛みを軽くしたい…。
そういった方のために、まず自宅でできる対処法をご紹介します。

2-1 抗生剤・痛み止め薬をしっかり飲む

抜歯後歯医者さんで処方される抗生剤は、細菌感染をおさえるためのものです。
指示されたとおりにすべて飲みきるようにしましょう。

処方された痛み止め薬がなくなってしまった場合は、市販薬の痛み止め薬などでひとまず痛みを軽減させましょう。

市販薬「ロキソニンS」は歯医者さんで処方される痛み止め薬と同じ薬用成分をふくんでおり、ほかの市販の痛み止め薬よりも効き目が強いためオススメです。

ロキソニンS
画像:第一三共ヘルスケア

2-2 患部を保冷剤などで冷やす

痛みを感じている部分は、軽く冷やすことで痛みを軽減させることができます。
暖めるとますます痛みが強くなりますので、注意しましょう。


保冷剤などをタオルでくるんで痛みを感じている部分の頬にあてるようにします。
気をつけたいのは、頬の感覚がなくなるほど冷やしすぎると血流が悪くなり、かえって回復が遅れることです。

様子をみながら、休み休みおこなうようにしましょう。

2-3 安静にして飲酒や激しいスポーツはさける

お酒や激しいスポーツは血流がよくなり、ますます痛みが強まる可能性があります。
できるだけ安静に過ごすようにしましょう。

3.歯医者さんでおこなうドライソケットの治療

ドライソケットは放置していても勝手に治ってくれることはありません。
症状が悪化することもあるため、できるだけはやく歯医者さんで診てもらうようにしましょう。

ここでは歯医者さんでおこなう治療方法についてご紹介します。

3-1 症状が軽い場合は消毒・洗浄をくりかえす

歯を抜いたあとの穴を洗浄液などで洗って消毒します。
軟膏タイプの抗生剤を塗布することもあります。

また、穴の部分にレーザーの光を照射する治療法をおこなうことがあります。
これは、表面の部分に人工的なカサブタを作ることで治りを早める目的があります。

必要があれば、抗生剤・痛み止め薬を追加で処方してもらうことができます。

3-2 症状が重い場合は麻酔して感染部分を掻きだす治療を

麻酔をした上で、穴の中にある細菌感染した部分を小さなスプーンのような器具で掻きだします。
また、この処置の際に出た血液がカサブタをつくり、むきだしになった骨を覆ってくれるようになります。

治療後はだいたい2週間~1か月ほどで症状が改善し、痛みがなくなってきます。

4.治療後の治りを早くするために守りたいこと

歯医者さんでドライソケットの治療をしたあと、せっかくでき始めたカサブタが再び取れてしまっては意味がありません。

日常生活で気をつけたいいくつかのポイントがありますので、治りを早くするためにもぜひ守ってください。

また、こちらはドライソケット治療後に限らず、通常の抜歯をしたあとにも守っていただきことです。
今後また抜歯をするとき、そのたびにドライソケットになってしまってはツライですよね。

ぜひ以下にご紹介することを守っていただくようにお願いします。

4-1 カサブタが取れるような動作はおこなわない

できたばかりのカサブタは非常にもろく、少しの刺激ではがれてしまうことがあります。
そのため、抜歯後少なくとも2~3日は以下のことに注意してください。

・口の中の血液が気になって何度も強く口の中をゆすいでしまう
・傷口が気になって指や舌でさわってしまう
・煎餅などの固いものを食べる
・ストローを使って飲み物を飲む、ウィダーゼリーなど吸いこむ動作が必要なものを飲む
・歯磨き中、抜いたあとの穴もブラシでさわってしまう

4-2 治療後当日は飲酒・長風呂・スポーツは避ける

抜歯した当日、ドライソケットの治療をした当日は血液の流れがよくなるようなことは避けましょう。
出血がとまらなくなったり、痛みが悪化する可能性があります。

お酒や熱いお風呂に長時間漬かること、激しいスポーツなどは当日は避けましょう。

また、タバコはかえって血流が悪くなり、カサブタがうまく作られない可能性があります。
こちらはできれば抜歯義後、ドライソケット治療後2~3日は避けていただきたいところです。

5.まとめ

ドライソケットは強い痛みをともなうため、とてもツライですよね。
ひとまずは自宅でできる応急処置をおこない、その後はできるだけ早めに歯医者さんを受診するようにしましょう。

 

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