治らない口内炎や白・赤の変化は注意が必要?口腔がんについて

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1.口腔がんとはお口の中にできるがんのこと

口腔がんはお口の中にできるがんの総称で、歯以外のどこにでもおこります。舌、歯ぐき、口腔底(舌の下)、頬、口蓋、くちびる…この中で一番がんになりやすいのは舌で、約6割をしめています。


図引用 Kaoホームページ

口の粘膜は上から順に(1)角化層(2)顆粒細胞層(3)有棘細胞層(4)基底細胞層の4つの層になっています。細胞は分裂して増殖していくのですが、ごくまれに遺伝子にエラーがおきて異常な細胞ができることがあります。一番下にある基底細胞にエラーが起きて異常な細胞がうまれ、それが増殖していってしまうことが細胞のがん化であり、口腔がんとなります

歯肉癌 歯肉癌
歯ぐきにできた歯肉がん

舌癌
舌にできた舌がん

口腔癌
頬粘膜にできたがん

2.口腔がんは慢性的な刺激が原因でおこる

口腔がんは軽微な刺激が与えられ続けるとおこりやすくなります。

つまり、お口の中の粘膜が繰り返し傷つくことで、細胞の遺伝子がエラーを起こしてがん化しやすくなるということです

2-1.口腔がんの10のリスク

がんのリスクを下げるためには刺激を与えないことが重要になります。歯が傾いている、唇を噛んでしまうといったことや、不規則な生活をして粘膜が弱るようなことは避けたほうが安心です

  1. 歯が傾いている
  2. くちびるや舌の同じ場所を繰り返し噛んでしまう癖がある
  3. 被せものや入れ歯が合っていない
  4. ひどい虫歯があって褥瘡がある
  5. 歯周病を長期的に患っている
  6. 酒とタバコをたしなんでいる
  7. 偏った食生活をしている
  8. 刺激の強い食べ物が好き
  9. お口の中が汚い
  10. がんになったことがある

以上にあげた10の項目が口腔がんのリスクをあげるファクターとなります。虫歯や歯周病の治療や矯正などは歯科医師に、普段の生活習慣はご自身で、意識して改善していきましょう

親知らず 虫歯
ひどい虫歯はとんがっているところが粘膜を刺激する

歯周病 写真
ひどい歯周病は歯周病細菌による化学的な刺激となる

義歯の傷
あっていない入れ歯は粘膜を傷つける

3.白or赤い粘膜の変化や、2週間治らない口内炎は口腔外科へ!

口腔がんは目で確認でき、指で触ることができます。初期のがんは痛みや出血はなく、まるで口内炎のような見た目をしていたり、粘膜が白や赤に変化しています。また、硬いしこりが触れることもあります。

粘膜の異常が2週間治らないときは注意が必要です。口腔外科に行ってみてもらいましょう。

すでにがんがあって、がんが大きくなっているときは、話しづらくなったり食事を食べたくなったり変な臭いがするといった症状がでてきます。また、首の下のリンパ節に転移して首を押すと痛く、しこりを触れることもあります

口腔がんは一番症状の重いステージⅣになってから来院なさる患者さんがなんと35.8%を占めています(2016年)。お口の中の様子で気になることがあったらすぐに病院で診てもらったほうが安心ですね

3-1.がんじゃないけどがんになりやすい2つの病気

がんではないけれど将来的にがんになる可能性が高い病気(前がん病変)があります。口腔外科に診断されたら3ヵ月に1回は定期健診に通う必要があります

白板症

代表的な前がん病変です。舌や頬などにでき、3~5%ががん化すると言われています


画像引用:公益社団法人 日本衛生士会

紅板症

舌や歯ぐきなどにできます。50%前後ががん化すると言われています

3-2.口腔がん早期発見チェックリスト

  • タバコを1日40本以上吸う
  • お酒を日本酒換算で3合以上飲む
  • 2週間以上治らない口内炎がある
  • 抜歯した傷が治らない
  • 入れ歯があたってできた傷が治らない
  • 歯が浮く感じがする
  • 舌が動かなくなった
  • 口があけにくくなった
  • くちびるや舌がしびれる
  • 白いできものができた
  • 赤くただれたところができた
  • 硬いしこりができた

3つ以上あてはまる人は口腔外科に行って検査をしてもらいましょう

4.治療法は主に3つ

口腔がんの治療は病状によって変わり(1)切除(2)放射線治療(3)化学治療の3つになります。首のリンパに転移していたときは必要な範囲のリンパの切除(頸部郭清術)をおこないます。

早期のがんでしたら小規模な切除で済むこともありますが、切除範囲が大きいときは、体のほかの場所(腕、腹、足)から皮膚移植をする必要があります。


画像引用:がん研有明病院

重症のばあいは放射線治療や化学治療を併用して治療をおこなっていきます。

5.治療後も定期的な通院が必要

口腔がんの5年生存率は40%~60%程度、転移は25%程度と言われています。また、患者の約9%が食道がんや胃がんを併発していると言われています。

がんの治療後も定期的に口腔、首のリンパ節、肺などの再発・転移チェックのために通院が必要とされています

6.まとめ

口腔がんは早期発見が可能ながんです。毎日の歯みがきの際に異常がないか意識してみてください。とはいえ、自分では気がつかない場所に異常がおこっているということも考えれますよね。なので、歯周病や虫歯のチェックのついでに半年に一回は歯医者に通って、お口の中をプロにみてもらいましょう

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