最近ブラケット矯正を始めた。
歯医者さんでは、「固いものや粘り気のある食べ物には気をつけてくださいね」と言われたけれど、具体的にどんな食べ物に気をつけたらいいんだろう?
そんな疑問をお持ちのアナタ。
ここでは、ブラケット矯正中に気をつけたい食事内容と食べ方のコツについてご紹介しています。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.矯正中の食事には注意が必要
ワイヤー装置を使ったブラケット矯正はマウスピース矯正と異なり、装置を外して食事をするということができません。
そのため、変形や破損といった悪影響を装置に与えないような食事内容にする必要があります。
また、装置の故障の問題だけではなく、歯自体の健康のためにも矯正中の食事には気を配らなくてはなりません。
たとえば、繊維質の多い食べ物は歯と装置の間にはさまりやすいため、歯磨きなどで取りのぞくことができずそのままになっていると、そこから口臭や歯周病、虫歯などのトラブルが生まれてしまいます。
そういったトラブルを起こすことなく、矯正装置を外す日を迎えるためには装置に付着しにくい食べ物を選んで食べる必要があるのです。
2.矯正中とくにさけたい食べ物TOP4
「矯正中に絶対に食べてはいけないもの」というものはありません。しかし、矯正装置に悪い影響を与える可能性がある食べ物というものが存在します。こういったものはできるだけ避けるようにしましょう。
2-1 粘り気がある「キャラメル」
こちらは矯正装置が変形したり破損する可能性があるため、とくに避けたい食べ物です。
粘り気のあるものは、矯正装置にへばりつくとなかなか取れません。
無理にとろうとしてブラケット部分が一緒に外れてしまうということもありえます。
[そのほかの粘り気のある食べ物]
お餅・お団子
2-2 固さのある「お煎餅」
固い食べ物は噛むときの力が強くかかるためワイヤー部分が変形したり、矯正装置に傷をつけるおそれがあります。
[そのほかの固い食べ物]
大学イモ・アイスキャンディー・氷
2-3 前歯でかじる「トウモロコシ」
矯正装置が壊れる原因になることがあります。
食べ物をかじるという動作は主に前歯を使うことが多いため、矯正装置の同じところにばかり集中的に力がかかり、変形・破損が早まることがあります。
[そのほかの前歯でかじる食べ物]
リンゴなどの果物
2-4 噛み切るのに力が必要な「するめ」
固くて噛み切るのに力が必要な食べ物は、噛む力がワイヤー部分にかかって変形したり、矯正装置に傷をつけるおそれがあります。
[そのほかの噛み切るのに力が必要な食べ物]
イカ・タコ・フランスパン
3.食後のケアが必要な食べ物
以下にご紹介する食べ物は、矯正器具を変形・破損させるような危険性は低いものです。
しかし、歯と矯正器具の間に残りやすく歯磨きをしっかりする必要があったり、矯正器具が着色するような可能性のある食べ物です。
歯周病・虫歯予防、そして矯正器具を清潔な状態に保つために。これらを食べたあとはいつも以上にお口の中のケアに気を配りましょう。
3-1 繊維質の多い食べ物
繊維質の多い食べ物は残った繊維が矯正装置と歯の間に残りやすいため、うがいや歯磨きで簡単に取りのぞくことができません。
矯正装置が壊れるといったリスクは低い食べ物ですが、汚れが取りのぞけないことにより虫歯などのリスクが高くなってしまう食べ物です。
食べる場合は必ず食後の歯磨きをおこない、しっかりと汚れを取りのぞくことができたか確認するようにしましょう。
[繊維質の多い食べ物]
ほうれん草・白菜・ネギ・ニラ・ごぼう・えのき・もやし・ステーキ・ピザ用チーズ
3-2 着色しやすい食べ物
ブラケットやゴム部分は非常に着色しやすいものです。
歯医者さんで定期的に交換はされますが、普段の生活の中で着色した矯正装置を使っていると見栄えも気になります。
矯正装置の故障や虫歯などのリスクにはあまり関連がありませんが、清潔でキレイな矯正装置のまま使うためにもこれらの食べ物も避けたいところです。
[着色しやすい食べ物]
カレー系のもの(ドライカレー・ハヤシライス)・ミートスパゲッティ・デミグラスソース系のもの・ケチャップライス・キムチ・チョコレート
コーヒー・紅茶・赤ワイン
※これらの飲み物をどうしても飲みたい場合、飲んだあとすぐに水でお口の中をすすぐようにするだけでも多少着色がしにくくなります。
4.矯正中痛みがあるときにオススメな「やわらかくて色の薄い食べ物」
それでは矯正中でも安心して食べられる食事もご紹介していきましょう。
これらは矯正装置をつけて4~5日の頃、まだ少し痛みなどを感じる時期などにもオススメしたい食べ物です。
基本的には、繊維質が多くなく、歯で強く噛みきる必要のないやわらかいもの、着色のしにくい色の薄い食べ物がオススメです。
[矯正中にオススメの食べ物]
うどん・おかゆ・雑炊・やわらかいパン・オムレツなどの卵料理・野菜スープ・豆腐
5.矯正中の食べ方のポイント6つ
食べる内容に気をつけることも大事ですが、食べ方にも注意しておきたいポイントがあります。
5-1 一口サイズに切って少量ずつ食べる
例えばやわらかいパンなどであっても、噛み切る際には前歯で引っ張る動作が必要になります。
こうすると矯正装置に負担をかけやすいため、最初から一口サイズにちぎっておき少量ずつ食べるといった工夫が必要になります。
矯正装置をつけていると舌が動かしにくくなります。
実は、ものをお口の中で噛むときには舌を動かして食べ物がうまく上下の歯で噛めるように調整しています。この動作がうまく行えなくなるため、普段よりも噛む動作が難しくなり、必然的にあまり噛まずに食べ物を飲みこんでしまうことがあります。
しっかり噛まずに飲みこんでしまうと消化不良を起こしやすく胃に負担を与えてしまいます。
こういった理由からも矯正中は少量ずつ食べる習慣を身につけましょう。
5-2 固い食材はすりおろして食べる
リンゴや大根、ニンジンなど固さのある食べ物は、すりおろしてから食べることで矯正器具の変形をおこす可能性が低くなり、消化もよくなるためオススメです。
5-3 繊維質の多い野菜はスープやスムージーに
健康のためにも繊維質の多い野菜を摂りたいときもありますよね。そんなときは野菜をトロトロになるまで煮込んで野菜スープをつくるか、ミキサーでスムージーに変えて飲むようにしましょう。
5-4 食事中はこまめに飲み物を飲む
食事中にこまめに水などの飲みものを飲むことで、お口の中の食べカスを洗い流すことができます。
5-5 ダラダラ食べはNG
矯正中の食事は「一口サイズで少量ずつ」が大切ですが、何時間もかけてダラダラ食事をしつづけるのはNGです。
お口の中に食べ物が入っている時間が長いと、その分虫歯のリスクが高まってしまうのです。
これは矯正中に限らず、矯正装置を外して元の生活に戻られてからも気をつけていただきたいポイントです。
こういったダラダラ食べをしてしまうと、お口の中の状態が酸性にかたむいてしまい虫歯菌の活動しやすい環境になってしまうのです。
食事と食事の間にはしっかり区切りをつけるようにしましょう。
5-6 食後にお口の中をすすぐ
食後はお水などでお口の中をすすぐだけでも、食べカスを洗い流したり着色をしにくくする効果があります。
よりお口の中を清潔にしたいときはただのお水ではなく、マウスウオッシュなどを使うのもオススメです。
持ち歩き用のマウスウォッシュもあるため、外出先でも使用していただけます。
【商品名】オキナ 薬用ロングスピンZERO ノンアルコール マウスウォッシュ シトラス
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6.食後は必ず歯磨きを!
外出先での食事ではなかなか食後の歯磨きは難しいところですが、普段の生活の中では必ず食後は歯磨きをするようにしましょう。とくにカレーなどの着色しやすい食べ物を食べたあとは必須です。
矯正中の歯磨きについては、かかりつけの歯医者さんでの指導があるかと思います。それらを守るようにしましょう。矯正中にオススメの歯磨きグッズについては、「矯正中でもしっかり虫歯予防!毎日の歯磨きで気をつけたいポイント」記事をご覧ください。
矯正中の歯磨きのコツ
主なポイントは、
①泡立ちにくい歯磨き粉を使う
②矯正中専用の歯ブラシを使う
③デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃グッズを使ってしっかり汚れを取りのぞく
の3つです。
①泡立ちにくい歯磨き粉を使う
泡立ちのよい歯磨き粉は使用後の爽快感があるため、「しっかり磨けた」と思いやすくかえって歯磨き自体が適当になってしまうことがあります。
また泡で歯ブラシの先が磨きたい箇所にちゃんと届いているかの確認がしにくくなるという点もあります。
泡立ちが少ないジェルタイプで虫歯予防のためのフッ素も配合されている「ジェルコートF」がオススメです。
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②矯正中専用の歯ブラシを使う
矯正中専用の歯ブラシというものがあります。歯ブラシを歯に垂直にあてたとき、毛先が矯正器具にジャマされずしっかり歯面に届くように設計された歯ブラシです。より効果的に歯磨きをおこなうためにも矯正中は専用の歯ブラシを使用するのをオススメします。
矯正用歯ブラシ『CURAPROX CSortho 』…中央の毛束だけ低くなっている
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③デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃グッズを使ってしっかり汚れを取りのぞく
矯正器具があるためフロスは奥までは入りきりませんが、ワイヤーにあたるところまでの汚れが取りのぞくことができます。
『クリニカアドバンテージ デンタルフロスY字タイプ』
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7.まとめ
矯正装置に悪影響がないかビクビク気を使いながら食事をするのは疲れてしまいますよね。
ある程度、さけておくべき食べ物をあらかじめ知っておくことで、少しでも矯正中の食事のストレスを減らすことができればと思います。
虫歯のない状態で矯正治療期間を無事終わらせることができるよう、食事内容に気をつけて矯正ライフを送りましょう。