最近歯茎が腫れて痛みがでてきた…。
そんな悩みをお持ちのあなた。我慢できる痛みだからといって、放置しつづけるのはキケンです。
実はその症状、歯茎に細菌が溜まってしまっているサインなのです。
放置しつづけると、最悪の場合歯を抜かなくてはならないこともあります。
そうなる前になんとかしたいですよね。
まずは、腫れと痛みをおさえる応急処置の方法をお伝えしていきます。ただし、自分だけでなんとかしようとせず、歯医者さんにできるだけ早くかかることもとても大切です。
普段の生活でしたい歯茎のケア方法についてもご紹介しますので、ぜひ実践してみてくださいね。
1.腫れと痛みをひとまずおさえる!自宅でできる対処法
まず最初に、今感じている腫れや痛みの症状を和らげる方法をお伝えします。ひとまず症状をおさえることができたら、その後はできるだけ早く歯医者さんにかかるようにしましょう。
1-1 市販の痛み止め薬を飲んで痛みをおさえる
鎮痛・解熱作用のある痛み止めを飲むことが最も効果的です。ロキソニンSやバファリンなどの市販の痛み止め薬を飲んで、まずは痛みをおさえましょう。薬の効果は、およそ30~60分ほどであらわれます。
歯茎の腫れや歯周病の痛みに効果的な薬については、「歯ぐきの痛み・腫れ・口臭など歯周病に効く市販薬17品」をご覧ください。
1-2 患部を外側から冷やして炎症をおさえる
冷えピタを小さく切ったものや濡れたタオルなどを頬側から痛みのある箇所にあてます。患部を冷やして適度に血行をおさえることで神経が落ち着き、痛みを引かせることができます。ただし冷やしすぎは必要以上に血の流れを悪くしていまい、かえってよくありません。痛みが落ち着いてきたら冷やすのをやめましょう。
また、炎症がおさまったからといって根本的な腫れの原因が改善されたわけではありません。あくまで応急処置の一つとしてとらえておきましょう。
1-3 うがいをしてお口の中を殺菌する
歯茎の腫れは、お口の中の細菌によって引きおこされることがあります。殺菌作用のあるうがい薬でお口の中を洗い、炎症の原因をとりのぞきます。おすすめは、コンクールFやイソジンうがい薬です。アルコール濃度の強いリステリンなどのうがい薬は、腫れを刺激する可能性があるのでさけましょう。
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【商品名】薬用マウスウォッシュ コンクールF
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1-4 安静にして体を休めて免疫力をつける
歯茎の腫れは体調不良や疲れが原因で起こることがあります。一時的に体の免疫力が落ちたことで、歯茎がお口の中の細菌の繁殖に負けてしまうのです。痛み止め薬等で痛みをおさえたあとは、できるだけ体を休めて体調を回復させるようこころがけます。
また、痛みがつらいからといって食事をとらずにいると、体はエネルギーを補給できず、ますます細菌への抵抗力は落ちてしまいます。できるだけ食事をとるようにしましょう。噛むのがつらいときは、おかゆや野菜スープ、ゼリー・プリンなどがいいでしょう。
2.症状を悪化させる、やってはいけない4つのこと
症状を悪化させないために、日常生活でも注意すべきことがあります。歯茎の回復を遅らせないためにも以下のことには気をつけるようにしてください。
2-1 患部をさわって刺激しない
腫れているところが気になってつい指や舌でさわってしまいがちですが、手についた細菌が患部にふれて症状を悪化させる可能性があります。歯茎から膿みがでている場合もさわらないよう気をつけてください。自分で膿みをつぶして無理に押し出そうとすると、つぶしたところから細菌が入り、さらに炎症を悪化させることがあります。
また、食べカスなどの汚れがついたままだと歯茎の炎症が悪化するため歯磨きは大切ですが、ブラシの先が患部に強く当たりすぎないよう優しく磨くように注意しましょう。
2-2 アルコール・喫煙はさけましょう
アルコールや喫煙は、お口の中の乾燥させます。これは、細菌が繁殖しやすい状態をつくってしまうことになります。極力さけるようにしましょう。
2-3 熱いお風呂で血行がよくなりすぎると痛みが増す
熱いお風呂に長時間つかったり、激しい運動をすると血行がよくなります。これによって神経が圧迫されることで、より痛みが増すようになります。痛みが強いときは、シャワー程度ですまして夜は早めに体を休めるようにしましょう。
2-4 刺激物は食べない
カレーやキムチなどの刺激物も血行をよくしてしまうため、腫れが悪化することがあります。症状が出ているときは、できるだけ食べるのをさけましょう。
3.放置は厳禁!早めに歯医者さんを受診すべき理由
応急処置によって痛みや腫れが一時的に引いたとしても、油断は禁物です。歯茎の腫れは、そのまま何もせずに放置していると歯周病を引き起こし、最悪の場合は抜歯になることもありえます。自己判断だけで問題ないと決めつけずに、必ず歯医者さんで診てもらうようにしましょう。
歯医者さんでしてもらえる処置は症状によって多少異なりますが、腫れている部位を超音波スケーラーで洗浄→炭酸ガスレーザーで殺菌→炎症をおさえる軟膏を患部に塗布します。
放っておいている間にも、歯周病は進行している可能性があります。しかも、歯周病はある程度症状が進行するまで自覚症状が現れないという怖さがあります。だからこそ、歯茎の腫れをそのまま放置し続けるのは厳禁なのです。くわしくは、「歯周病で歯が抜けてしまう?!~歯周病末期の状態~」をご覧ください。
4.歯茎が腫れる原因と予防法
今後同じような症状がくりかえし起こるのを防ぐためにも、歯茎が腫れる原因を知っておきましょう。あわせて普段からできる予防法もご紹介します。
4-1 歯のトラブルによる腫れは定期検診で防ぐ
歯医者さんの定期検診に通うことで、早い段階から歯や歯茎の異常に気づきやすくするようにします。歯のトラブルによる腫れは、例えば歯肉炎・歯周病になっている、以前抜歯した歯の根が残ったまま細菌感染している、歯の根の治療が不十分で神経があったところが細菌感染している、被せ物と歯のわずかな隙間に汚れが溜まったことで炎症を起こしている…など、自分だけでは判断できないところに原因があります。
歯医者さんでX線写真を撮ったり、歯周ポケットの深さを測ることでこれらの症状を知ることができるのです。定期的に専門家に診てもらうことで、自分では気づけない歯茎のトラブルを知っておくようにしましょう。
4-2 疲れが原因だった?健康な歯茎は健康な生活から
歯茎の腫れは、日々の生活リズムの乱れや不健康な生活が原因で引き起こされることがあります。充分な睡眠がとれていなかったり、偏った食生活をしていると体の免疫力が下がり、歯茎のトラブルを招きやすくなります。
また、甘い物ばかり食べると、歯垢(プラーク)といわれる細菌のかたまりが溜まりやすくなり、歯周病を引き起こします。健康な体づくりをするのはもちろん、睡眠不足や疲労の原因となる精神的なストレスも溜めこまないように心がけましょう。
4-3 間違った歯磨きは歯茎に悪影響!正しいオーラルケアの方法
健康な歯茎をつくるには毎日の歯磨きが大切ですが、磨き残しがあったり、誤った磨き方で歯ぐきに負担をかけてしまうと炎症を起こしやすくなります。親知らず周辺や歯が重なりあっているところは歯ブラシの先が行き届きにくく、食べカスを取りきることが難しくなります。これをそのままにしておくと、歯茎に汚れが溜まっていき、炎症を起こして腫れや痛みを感じるようになります。
ヘッドが小さい歯ブラシやデンタルフロスを使って、隙間や奥に残りやすい汚れをかきだすようにしましょう。
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反対に、歯磨きのしすぎも歯茎には負担を与えることがあります。歯茎をゴシゴシと強く磨くことで、歯ブラシの毛先がやわらかい歯茎を傷つけてしまい、傷口から細菌感染を起こすことがあります。磨いているときに歯ブラシをこする音がするようであれば、それは強く磨きすぎているというサインです。
歯ブラシは小刻みに静かに動かし、1本を磨き終わったら横の歯にうつるようにします。どうしても強く磨いてしまうクセのある方は、毛先がやわらかいタイプの歯ブラシを使うようにしましょう。
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正しい歯の磨き方 歯の健康基礎知識(ライオン公式HPより)
5. まとめ
歯茎の腫れや痛みは放置していると深刻な歯のトラブルを引き起こす可能性があります。応急処置で痛みをおさえたあとは、できるだけ早めに歯医者さんを受診するようにしましょう。また、腫れの原因を知ることで今後も同じような症状を起こすことのないようにしていきましょう。