親知らずを抜歯したら腫れた!この腫れはいつまで続くの?

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親知らずを抜歯した場合、正面から顔を見て抜いた側の顔の形が変わる程、頬が腫れてしまう事があります。

出来る事なら腫れるのは避けたいですよね。実際には腫れる人と腫れない人がいるのですがこの差はどこのあるのでしょう

実は腫れるには原因があります。まずは「下顎の親知らずを抜いた」時。次は「骨の中に埋まっている状態の親知らずを、骨を削って抜いた」時です。

それぞれ理由は下の顎の骨の方が上の顎の骨より硬く密度か高いため、抜きにくく力がかかりやすいためと、埋まってい状態の歯の傾きかたや、骨の中で深い位置にあれば、更に骨を多く削ることになり、骨や周りの歯肉へのダメージが大きくなるためです。

しかしすべての人が腫れるわけではなく、親知らずを抜歯した約30%が腫れると言われています。

抜歯直後から出来る「腫れ」に対する対処法と経過についてお話しますので、ぜひ参考にしてくださいね

1.抜歯後腫れの予防にするべきこと

抜歯後の痛みのピークは抜歯直後から24時間~48時間、12日後です。少し遅れて腫れのピークがやってきます。痛みや腫れの緩和方法の一つとして冷やすことが効果的です。

ただし急激に冷やしたり、冷やしすぎてしまうと血行が悪くなって傷の治りが悪くなるなど逆効果になるので注意が必要です。

水道水で濡らしたタオ歯を抜いた側の頬全体に当てる程度にします。48時間を過ぎると冷やしても効果は期待できないので冷やすのはやめましょう。

2.抜歯後腫れのピークは48時間~72時間後

痛みに遅れて2日~3日後に腫れのピークが訪れますが、抜歯後48時間ごろに炎症が起こることが原因です。

腫れは生体において正常で健康な反応なのですが、顔の形が変わってしまうほど腫れてしまうのは辛いですね。

残念ながら腫れを早く治す方法はありません。しかし歯科医院で受けた抜歯後の注意事項を守り、処方された抗生剤を正しく飲、お口の中を清潔に保つことで、腫れを長引かせないようにすることは可能です。

腫れは4日後~1週間ほどで徐々に治まってくることがほとんどです。

《腫れの予防に守ってほしい注意事項》

入浴、激しい運動、飲酒は血行を促進して再出血しやすかったり、痛みが増すので控えます。

②出血は徐々に止まります。血が滲むからといってうがいを何度もすると、傷口をふさいでいたかさぶたが取れてしまいます。
再出血やドライソケット(傷口から感染して激しい痛みが出る)を起こす危険がありますので、うがいのし過ぎや傷を舌や指で触らないようにします。かさぶたがポイントです。

処方された抗生剤は痛みが引いてもしっかり飲み切ることで、感染を防いでくれます。

3.腫れに伴って起こる症状

個人差はありますが、腫れに伴って起こる症状があります。

3-1 口が開けにくい、のどの痛み

抜いた歯の周りに炎症が起こると、頬の内側の口を開けるための筋肉に影響を及ぼして、口が開けにくくなることがあります。

また歯肉を切開して抜歯した場合、糸で縫うこともあり、引きつれて開けにくくなる場合もあります。

さらには、腫れの範囲がのどの方へ広がることがあり、風邪をひいた時のようなのどの痛みがでることもあります。

いずれも時間が経ち炎症が治まると改善しますし、縫合した糸を取ると開けにくさ解消されます。

3-2 顎の下のあざ(皮下出血)

あざは腫れの後に起こることがあります。抜歯によって血液が口や顔の皮下組織ににじみ出て広がることが原因です。

濃い紫色→青色→緑色→黄色と徐々に色が変化し、1週間~2週間で消えていきます。

 《埋まっている親知らずには個人差があります》

[例1]

矢印

[例2]

矢印

[例1]の患者さまは60代の女性、[例2]の患者さまは30代の男性ですが、親知らずの向きも骨の中の埋まっている位置の違うように親知らずの生え方はかなり個人差あります。

[例2]の方は実際に抜歯をされましたが、抜歯の翌日には頬が大きく腫れて、痛みもあるとのことでした。1週間後の抜糸の時は腫れも小さくなっていて「楽になった」とのことでした

4.腫れている時のおすすめの食事

腫れている時は口が大きく開かなかったり、口の中の筋肉が引っ張られて噛む動作が難しいですね。
食材を小さく切ったり、あまり噛まなくて済むように柔らかく煮込んだりしたものがおススメです。

①おかゆ、リゾット
流動食の代表です。刻んだ野菜や卵を入れれば栄養のバランスも良いですね。傷口に刺激の少ない薄味にしましょう。

  
画像:AJINOMOTO PARK

②野菜スープ
冷蔵庫の中にある野菜を細かく刻んで軟らかくなるまで、コトコト煮込みます。トマトを一緒に煮込んだり、コンソメで味付けをするとおいしいです。短く切った(ここがポイント!)うどんを一緒に煮込んでもいいですね。


画像:AJIINOMOTO PARK

③ヨーグルト、フルーツ
ヨーグルトにはタンパク質、カルシウムなど新しく骨や歯肉を作るのに必要な栄養がたくさん含まれています。フルーツは特にキウイがおススメで、ビタミンC、タンパク質、食物繊維、鉄分が豊富し含まれています。積極的に取りたい食品です。

  
画像:cookpad

※おススメしない食べ物
①カレー、キムチ... スパイスが抜歯後の傷を刺激します。炎症が強くなる可能性があります。

  
画像:AJINOMOTO PARK

②おせんべい、クッキー... 固い物は傷口に当ると再出血が起こったり痛みを起こします。べたべたする食べ物は傷口に入り込んで、せっかく出来たかさぶた(血餅)が取れてしまう事があります。

  
画像:Amazon

③ゼリー飲料... 手軽な栄養補給の代表格のゼリー飲料ですが、抜歯後はおススメできません。「吸って飲む」ことでかさぶたがはがれて再出血やドライソケットという感染を起こすことがあります。麺類を吸い込んで食べるのも控えましょう


画像:森永製菓

5.まとめ

親知らずの抜歯は周りの組織に負担が少ないように短時間で抜くことや、骨を削る量の大きさが抜歯後の痛みや腫れに大きく関係します。ただしこれらは患者様にはどうすることもできないこと。

腫れてしまったら安静にして、栄養をたっぷり取ります。みがきが出来るようになったらお口の中を清潔にして、傷が早く治るよな生活を心掛ける事が大切です。

どんなに腫れても真っ青に内出血を起こしても、時間の経過と共に必ずります。ご安心くださいね。
少しでもお役に立てましたら幸いです。

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