知っておきたい子どもの虫歯治療!「サホライド」で虫歯の進行を抑える

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お子さんが歯医者さんを怖がってなかなか虫歯治療に行くことができない…
歯医者さんに来ても治療チェアに落ち着いて座りつづけることが難しい…

そういったお悩みをお持ちのおうちの方もいらっしゃることかと思います。

実は歯医者さんには、歯に塗るだけで初期虫歯の進行を抑制することのできるお薬「サホライド」があります。

この記事では、サホライドをすることのメリットとデメリット、フッ素(フッ化物ナトリウム)との違いについてご紹介していきます。

お子さんの大切な歯を守るためにも、この治療法が気になった方はぜひかかりつけの歯医者さんで一度ご相談してみてくださいね。

1.サホライドは虫歯の進行を抑制する

「サホライド」は主成分がフッ化ジアミン銀のお薬です。
55000ppmの高濃度フッ素と銀をふくんでいます。

この液体状のお薬を歯の表面に塗ることで、初期虫歯になっている部分にサホライドの成分がくっつき、その虫歯が次の段階へ進行することを抑えます。

基本的には初期虫歯になった子どもの歯(乳歯)に塗ることが多いですが、凍みどめの効果もあるお薬のため、知覚過敏の治療として大人の歯(永久歯)にも塗ることもあります。

サホライド

1-1 サホライドのメリット

サホライドの利点は「虫歯の進行を抑制できる」ということですが、そのほかにもいくつかのメリットがあります。

①歯を削らないため、痛みはほぼない

歯を削ったり神経を取る必要はないため、通常の虫歯治療で予想されるような痛みをともなうシーンはありません。
小さな綿棒のようなものでサホライドの液体をチョンチョンとつけるだけで、塗布が完了します。

②歯医者さんが苦手なお子さんも安心して受けられる

通常の虫歯治療では「キュイーン!」と大きな音が鳴ったり、振動するような機械をお口の中に入れるため小さなお子さんは恐怖心を抱きやすくなります。

そうすると治療チェアに座りつづけること、口を大きく開けつづけることはもちろんですが、歯医者さんに連れていくのも一苦労だったりしますよね?

サホライドの場合は、こういった器具の機械音がいっさいないため小さなお子さんでも安心して治療を受けることができると思います。

小さな頃に歯医者さんへの苦手意識が芽生えてしまうと、大人になってからも「歯が痛い気がするけど歯医者さんには行きたくない。もう少し様子を見るか…」なんて思っているうちに虫歯が深刻なレベルまで進行してしまっていたというケースはあります。

サホライド塗布は非常にハードルが低く、お子さんの虫歯治療の練習としてもちょうどよいかと思います。

③保険が適用されるため費用の負担が大きくない

気になる治療費用ですが、保険適用されるためおうちの方の費用負担も軽減されるメリットがあります。

1-2 サホライドのデメリット

サホライド塗布にもいくつかのデメリット、注意事項があります。
歯医者さんでサホライド治療を受ける際には、これらのことをあらかじめご了承ください。

①歯が黒くなる

サホライドは初期虫歯に反応すると黒く変色します。
この変色は歯磨きなどで落とすことができません。

サホライド
↑ 黒くなっているところがサホライドが初期虫歯に反応している部分です

見た目の印象があまり良くなく、かえって虫歯になっているように見えるかもしれません。

「黒くなっているところは歯磨きをしっかりすべきところ」という目印にもなるのでその点はメリットとも言うことができますが、やはり気になる方は抵抗があるかもしれません。

しかし、サホライドは基本的に子どもの歯(乳歯)に塗布しますので、いずれ大人の歯(永久歯)が生えてきたらその歯は抜けてなくなります。

「抜けるまでの辛抱」と思えば我慢することもできるかもしれません。

※「抜けるまでの辛抱」と思って虫歯になった乳歯を放置しつづけていると、その下に埋まっている永久歯にも悪影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。

②苦味のあるお薬のため嫌がるお子さんも

小さなお子さんでも治療をじょうずに受けられることの多いサホライドですが、薬品のためやはり独特な味がします。
苦味を嫌がってお子さんが塗布を拒むケースもまれにあります。

③進行を抑制することはできるが、虫歯をなくすことはできない

サホライドは初期虫歯が次の段階へ進行してしまうのを抑える薬です。
塗ったところの虫歯が完治する薬ではないため、歯医者さんでサホライド塗布をしたあとも油断せず、おうちでの丁寧な歯磨きが必要になります。

また、進行止めの効果も100%ではありません。
虫歯の進行スピードが早いと、サホライドを塗っていても次の進行レベルに虫歯が悪化してしまう可能性もあります。

おうちでの丁寧なケア、そして歯医者さんでの定期的な虫歯検診は欠かすことができませんので注意してください。

2.サホライドとフッ素の違い

サホライドとフッドの違いは、以下の通りです。

《サホライド》
・すでに虫歯になっている歯に対して、「虫歯の進行を抑える」ために塗る
・歯医者さんでしか受けられない治療法(自宅ではできない)

《フッ素》
・健康な歯に対して、「虫歯になるのを予防する」ために塗る
・歯医者さんでは高濃度の効果的なフッ素塗布を受けられるが、少し濃度の低いフッ素入り歯科製品は市販で売られているため自宅でもフッ素を使った虫歯予防ケアが可能
・歯磨き粉にふくまれていることが多く、大人の歯の虫歯予防にも効果的

フッ素ってどういうもの?危険性があるって聞いたことあるけど…と気になる方は、ぜひ『フッ素は危険じゃないの?~フッ素の安全性、説明します~』の記事もご覧くださいね。

3.まとめ

サホライドは、まるでお歯黒のように黒く染まってしまうため少し抵抗があるかもしれませんが、まだ小さくて虫歯治療が上手に受けられないお子さんには効果的な治療法です。

デメリットの面もふくめ、気になる方は一度かかりつけの歯医者さんでご相談してみてくださいね。

 

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