乳歯がグラグラしてきた!抜ける順番とその頃の不安を完全解決します

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子供が生まれて、小さな乳歯が顔を出した時の喜びもつかの間。

かわいい乳歯が生えそろったと思ったら、もうグラグラしてきた。
乳歯が出てくる時に順番があるように、抜ける時にも順番があります。

ただし、個人差があるので、順番通りにならないこともよくあることで、心配になることも多いと思います。

ここでは乳歯が動いてきた時から起こる様々な疑問や対処法を、アドバイスと一緒に詳しく紹介していきます。

1.乳歯の抜ける順番

一般的には6歳ごろに下の前歯か乳歯の生え代わりが始まると言われていますが、あくまで目安だと思っていましょう。

実際は4~5歳で始まったり、7歳を過ぎても抜けなかったり、個人差があります。
自然にグラグラしてきた時がその歯の抜ける順番、多少前後しても心配はありません。

乳歯 抜ける順番
画像:ライオン公式HP

2.生え代わりのしくみ

乳歯が抜けて永久歯に生え変わっていく時期を「交換期」と言いますが、乳歯の下の永久歯がどのように出来て大きくなっていくのか、顎の骨の中ではどんなことが起こっているのでしょうか。

①顎の骨の中で永久歯が時間をかけて成長します
乳歯

②永久歯の根が作られ始め、乳歯の根が少しずつ溶かされます
乳歯

③乳歯の根が解けて無くなると抜け落ち、永久歯に生え変わります
乳歯
画像:いずれも ライオン・クリニカHP

3.グラグラしている乳歯は自分で抜いても大丈夫?

歯が動きだすとこのまま放置して、自然に抜けるまで待った方が良いのか悩んでしまいますね。
本人は気になって仕方ないようだし、簡単に抜けそう。

そんな時は自分で抜いても大丈夫なのでしょうか。

3-1 今にも抜けそうなくらいグラグラなら大丈夫

動き出してからしばらく経って、歯が大きく前後左右に揺れるようになって取れかかっている状態なら、自分で抜いても大丈夫です。

その際は手を洗い、清潔なガーゼやティッシュなどで覆い、滑らないようにして真上(真下)にまっすぐに抜きます。
歯が抜けたら、折りたたんだガーゼやティッシュを10分ほどしっかり噛んで止血します。

3-2 抜けるまで、抜く時の注意点

歯がグラグラしているとどうしても触ってしまいますが、不潔な手で触っているのはよくありません。

また、強引に力任せに無理に抜くと、歯肉が裂けたり、乳歯の根っこが折れて残ってしまうこともあります。
歯が動いてから実際に抜けるまでは何か月もかかります。

慌てないで自然に抜けるまで様子を見ることが大切です。

4.歯科医院で診察を受けた方が良い場合

乳歯を自分で抜かずに、歯科医院で抜歯をした方がよい場合があります。
どんな時でしょうか。

4-1 乳歯がなかなか抜けない

生え代わりの年齢になってもなかなか動いてこない、一向に抜ける気配がない。
心配になりますね。

レントゲンを撮るとわかることがあります。

虫歯で乳歯の吸収が悪い

乳歯の虫歯が進んでしまうと、正常な根っこの吸収が行われなくて、いつまでも乳歯がぬけないことがあります。

かぶせ物をするほど大きな虫歯になって、神経の治療をすると、永久歯との交換に大きく関係します。
どうせ抜けてしまうのだから…と虫歯を放置するのはいけません。

乳歯     乳歯

永久歯がもともと無い(先天性欠損・先天性欠如)

乳歯がほとんど動いてこないことで気が付くことが多く、原因は解明されていません。
レントゲンで確認することができます。

生えてくる永久歯がないので、その場所にある乳歯を使い続けることになりますが、乳歯は本来根っこが短いので永久歯のように長く残しておくのは難しいのが現状です。

抜けてしまった場合はブリッジや部分義歯など、歯科医師と相談して隙間を補います。

《ブリッジ》両隣の歯を削るのがデメリットです

ブリッジ
                

《部分義歯》取り外しての清掃が多少面倒

部分義歯 クラスプ

過剰歯が邪魔をしている

過剰歯(かじょうし)聞きなれないと思いますが、その名の通り決まった歯の本数以上にある歯を言います。

これもレントゲンを撮ることで見つけることができます。
上の前歯の間にあることが多く、そのままでは永久歯の生え方に影響したり、邪魔をしたりする場合は抜歯が必要になります。

過剰歯   過剰歯
矢印の尖っている歯が過剰歯です(注:上2枚の画像は同じ人の過剰歯ではありません)

4-2 乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきている

乳歯が今にも抜けそうなくらいグラグラなのに、下から永久歯が出てきてしまったり、逆に全然乳歯が動いていないのに横から永久歯が生えてきてしまったりすることがあります。

永久歯の生え方に影響がある場合は歯科医師と相談して抜歯をします。

乳歯
画像:ライオン・リディアHP

4-3 噛むと痛みがありグラグラしすぎて食べにくい

育ち盛りのこの年齢の子供たちですから、食欲が落ちてしまうのは気になるところです。永久歯の萌出(歯が生えること)がどの程度進んでいるか確認して問題がなければ、抜歯をします。

5.きれいな永久歯が生えそろう為に乳歯の時に出来ること

全部の乳歯が抜けるまで6,7年ありますが、乳歯と永久歯の交換が問題なく行われ、きれいな歯並びで生えそろうように、乳歯の時にできることがあります。

5-1 乳歯の虫歯を放置しない

乳歯は永久歯に比べてエナメル質、象牙質の厚みが薄く、虫歯になると進行が速いので注意が必要です。

歯科医院を嫌がって治療ができないなど、虫歯を放置してしまわないようにしましょう。
何より、虫歯にならないための正しい歯磨きの習慣をつけるのが一番大切です。

乳歯 虫歯
画像:ライオン・リディアHP

乳歯の虫歯が重症で、根の先に病巣がある場合、真下の永久歯の歯質にも影響することがあります。

5-2 乳歯の隙間がなくならないよう早く抜かない

体の成長とともに、顎の骨も発達して乳歯と乳歯の間には隙間ができてきます。(発育空隙) この隙間があることで小さな乳歯から大きな永久歯に交換ことが出来るので、大変重要な隙間になります。乳歯を早く抜いてしまうと、隣の歯が動いてしまい永久歯が入るスペースがなくなってしまいます。歯並びの悪くなる原因になるので乳歯を抜くタイミングは大切ですね。

乳歯 
画像:ライオン・リディアHP

虫歯などで乳歯を早期に失うと、隣り合った歯の移動が起こり、永久歯が生えるスペースがなくなる事も。

5-3 歯医者さんの定期検診をうける

虫歯の早期発見、早期治療は言うまでもなく大切ですが、定期的にフッ素を塗って歯を虫歯から守ったり、磨けていないところのブラッシング指導をしてもらったり、大切なお子様のお口の管理には定期検診はかかせません。
普段から慣れておくと安心です。

6.抜けた歯の保管法

次々抜ける乳歯。成長の証である小さなかわいい乳歯。
「さて、この歯はどうしよう…?」 そこでおすすめの保管法を紹介します。

6-1 乳歯ケースに保管する

ネットで調べるとかわいい乳歯ケースがたくさん出てきます。
20個の窪みがあり、抜けた場所と同じところに歯を入れ、抜けた日付を記入出来るケースや、全部一緒に入れるかわいい入れ物や様々なものがあります。

お子様と一緒に選んでも楽しいですし、記念になりますね。

乳歯ケース
画像:amazon

乳歯ケース
画像:amazon

6-2 模型でリアルに再現する

抜けた乳歯を順番に並べて模型を作製してくれる歯科医院があります。

うっかり歯を失くしてしまったり、割れてしまったり、虫歯でボロボロになってしまって使えない場合は、人工歯で代用してきれいな模型が出来上がります。
個性的な記念品に仕上がります。

乳歯模型     乳歯模型

乳歯模型

こちらは当ほんまる医院で作製している模型です。大切なお子様の「成長の証」を、心を込めてお作りします。※料金10,080円(税込)

6-3 伝統、文化を大切に「投げる」

「健やかに育ちますように」という願いを込めて、下の歯は屋根の上に、上の歯は床下に。
どちらも丈夫な歯が真っすぐ生えてくることを願った、昔からあるおまじないです。

抜けた乳歯を手元に置くことに抵抗がある、それももちろんありますよね。
良いと思います。

ただし、「投げる」時は、住宅事情や生活環境など問題ないかの確認はしましょう。

補足~抜けた歯はキレイにしてから保管~

抜けたままの汚れが付いた状態で放置すると、変色したり、割れたり、カビだらけになったりして、せっかくの気持ちが台無しです。
血液やたんぱく汚れを取り除いて保管しましょう。

①小さな容器にオキシドールと乳歯を入れて、一晩放置。
②いらなくなった歯ブラシや楊枝などでよく水洗いをして、乾燥させる。
③これでキレイなまま保管できます。

乳歯が抜けると永久歯が出てきます。何十年も使う大切な歯。小さな頃から丁寧な歯磨きの習慣をつけることが、大切ですね。

永久歯

7.まとめ

生後4か月くらいから生え始め、12歳くらいまで使われるお子様の乳歯に関してお話しました。

子供の歯から大人の歯へ。
大切な成長期を支える重要な役割を持っている乳歯。

しっかり歯磨きをして適切な時期に正しい永久歯との交換ができるように、乳歯を大切にしていただけたら幸いです。

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