あなたは歯医者さんの検診でC1,C2といわれてなんだろう?って思ったことはないでしょうか?
C2って治療痛いのかな?、何回通うんだろう?って不安になったあなた。
この記事では、C2虫歯の治療方法と、治療費用、期間と回数を解説します。
またC2虫歯治療におすすめの、金属を使わない治療法も紹介します。
目次
1.C2虫歯の大きさと症状について
この状態になると、冷たいものがしみたり、虫歯の穴に食べ物が詰まると痛みが出たりします。
C2の虫歯とは、穴があきはじめて虫歯が象牙質まで達している大きさの虫歯です。Cというのは虫歯の英語の意味のカリエス(caries)の頭文字のCからとっています。Cの進行度の3番目に進行した状態がC2です。
2.C2虫歯のおすすめ治療はコンポジットレジン修復
虫歯の治療は、虫歯が大きいほど治療回数、治療期間が増えてしまいます。
通院期間を短くするには、なるべく早く虫歯をみつけることです。
各種虫歯治療の通院期間の一覧は以下の通りです。
2-1虫歯が小さいときはコンポジットレジンがおすすめ!
治療期間1日 治療回数1歯につき1回 費用2000円前後
C1~C2までの虫歯なら、コンポジットレジンがおすすめです。なぜなら、ほとんどの治療が1回で終了するからです。治療するのに大きく歯を削る必要がないため、体に優しい治療法です。コンポジットレジンは保険適用で、白く目立たずに虫歯の穴を詰めることができます。保険内の治療で、治療費はおおよそ1500~2500円です。1回の通院で、健康な歯質も削らないで、白く、しかも保険適応、というコンポジットレジンは、小さな虫歯の場合にはぜひおすすめしたい詰め物です。
コンポジットレジンを使った虫歯治療とは
コンポジットレジンとは通常軟らかい粘土のような材料ですが、光をあてると短時間で硬くなる性質を持つ、プラスチック樹脂材料です。また、有機材料で有機質である歯質とそれ自体が接着することが可能です。それゆえどんな形の虫歯の穴も、虫歯の部分だけを削り取って、その形に詰めることが可能です。
コンポジットレジンの注意点
コンポジットレジンは大きく削る必要がなく、詰めた時は白い材料ですが、変色したりすり減ったり、かけてしまうことがあります。また、コンポジットレジンは歯と同程度の硬さのため、かけたり、すり減ってきたら再治療が必要になることがあります。経年劣化が気になる方や歯ぎしりで歯をよく割ってしまう方には不向きな治療法です。
コンポジットレジンの治療ステップ
虫歯を削る
↓
虫歯除去完了したら、接着剤を塗る
↓
コンポジットレジン(歯の色の樹脂)を詰める
↓
青色の光で硬化させる
↓
完成
3.それ以外の虫歯治療
治療回数2–3回 治療期間1–2週間 治療費用3000~50000円
虫歯が中程度の大きさなってしまったときには型採りが必要になります
材料は金属かセラミックになります。その場合は型採りする日の1回、セットする日の2回の通院が必要になります。症状のある虫歯を取る必要がある場合には、プラス1回多くなる場合があります。
型採りタイプの欠点は、虫歯が大きくなってしまっているため、健全な薄い部分や割れやすい歯質も大きく削る必要があることです。見える部分の場合にはセラミックがおすすめです。かけたりする場合があるので、「丈夫さを優先したい、歯ぎしりをしている」方には金合金の詰め物がおすすめになります。費用が心配な場合には、一時的に保険の金銀パラジウムの詰め物にしておいて後で詰め替える、ということもできます。
3-1セラミック修復
歯科で使われている白い材料の代表がセラミックです。生体親和性が高く、色が自然できれいで、天然の歯と見分けがつきません。セラミックはすり減ったり、変色することはありませんが、陶器と似た性質があるために、かけてしまうことがあります。また、セラミックは保険が適用されません。費用は4~5万円前後です。
3-2金銀パラジウム修復
金銀パラジウムは丈夫で壊れることはありませんが、金属アレルギーや、見た目が悪い、歯より硬いので歯との段差ができやすい、などの欠点があります。また、金属のイオンの溶出で歯や歯ぐきが黒ずんで見える、内部で虫歯が広がっても気づかない場合もあります。金銀パラジウムは保険適用で、金属は3000~4000円程度になります。
3-3金合金修復
金は腐食しにくく、お口の中でも化学的に安定している材料です。また、辺縁適合性に優れているため、歯にぴったり適合させて詰めることが可能です。歯と同じように自然にすり減っていくために、長期に段差ができにくいです。歯ぎしりする、かむ力が強い方は金合金がおススメです。金合金の詰め物は保険適応外で、費用は50000円前後になります。
3-4.C2の虫歯治療で使う材料一覧
4.C2虫歯で使われている保険の銀歯の治療をおすすめしない5つの理由とは?
保険で用いらている金属の代表が12%金銀パラジウム合金です。保険の銀歯の治療は約60年前の治療で、国民健康保険が1961年に導入されたときから用いられています。「手仕事の医療」という書籍によると、前後の厳しい経済状況をふまえて、貴金属合金の代用合金として導入され、それがなんと今でも使い続けられているようです。そろそろ新しい材料を、というのが患者さん、歯科医療従事者、厚生労働省の3者が一致しているので、セラミック修復のような新しい材料に変わってくるでしょう
4-1金属の下や周りからむし歯になりやすい
金属の下は見えないため、虫歯ができていてもわかりません。また歯より金属は硬いので、金属と歯の間に段差ができやすく、虫歯になりやすいです
4-2見た目がかっこ悪い
日本人は歯に金属を入れている、というのは外国の方から見ると違和感があるようです。 笑うとみえてしまうのは、女性でなくてもさけたいものです。
4-3歯科金属アレルギー
歯につめる金属で、手や皮膚にアレルギー症状が出る場合があります
4-4歯科用金属価格の高騰
2006年には30グラムで15000円だったのが、2014年には2.5倍の35000円になっています。このままではただでさえ厳しい保険財政をさらに圧迫してしまうでしょう。
4-5作り手歯科技工士の減少
金属やセラミックの詰め物の作り手である年々歯科技工士は減少しています。この分野はデジタル化がすすんで、加工しやすいセラミックやレジンなどの有機材料に置き換わると予想されています。
以上の理由から、今後は金属修復が減って、セラミック修復が増えてくるでしょう。
5.まとめ
銀歯を入れない究極の方法、それは「予防」と「検診」です。
C2とはエナメル質が虫歯によって突破されてしまった状態です。コンポジットレジンや、セラミック、メタルのどれもが人工代替材料で、使用耐用年数は5-10年です。一度突破された虫歯は、健全歯に比べれば再発虫歯にかかりやすくなっています。虫歯の早期発見、早期治療で小さな虫歯のうちにコンポジットレジンで修復する、のが金属を入れない究極の方法です。日ごろのセルフケアと、歯医者さんでの定期健診で虫歯のチェックや歯みがき指導をうけて歯を大切に守っていきましょう。