虫歯や事故などで歯を失った場合、抜けた部分を補う時によく提案されるブリッジ。
保険適応で選択した場合さらっと治療に流され、費用のお話がない、、、そんな方、結構いらっしゃるのではないでしょうか？
さらに見栄えや虫歯になりにくさを考え、自費にしようとされる方。自費は高くなるのできちんと費用のイメージをしたいですよね？
そんな方が大体の値段がわかるようにまとめてみました。
目次
１． まずブリッジとは
ブリッジ、つまり橋というその名のとおり、ダメになった歯を抜いた後に両隣の歯にかぶせ物をかぶせ、抜いた歯の部分にはダミーの歯を置き、橋のような形になっています。
模型で説明すると、、
このように歯がない部分の隣の歯を削り
↓
このように橋渡しにすることで失った歯の部分を復元しています。
それはまるで離れた崖と崖を結ぶ橋のようですよね？
橋だからブリッジ、、橋だからブリッジなんですねえ、、
２． あなたの歯は何本ブリッジ？
ブリッジの値段を決めるうえで大事なのは何本分の歯を金属でつくるのか？になります。
先ほどの説明でお見せしたブリッジは
歯がない部分のダミーの歯が１本、そして両隣の土台に被せるものが２本で合計３本の３本ブリッジとなります。
もっともポピュラーな本数ですね。
次にこの写真を見てください
これは模型にはいっているセット前のブリッジです。
歯が５個なのでこれは５本ブリッジになりますね。
だいたい自分が何本ブリッジになりそうかわかりましたでしょうか？次はいよいよブリッジの値段設定にはいっていきます。
３． 保険のブリッジの値段
それをふまえてまずは保険診療のブリッジの値段からいってみましょう。
３－１．保険の前歯のブリッジ一本あたりの値段
まずは前歯のブリッジの値段です。
前歯のブリッジ、左右の糸切り歯から糸切り歯までの部分の値段ですが、１本あたり約５０００円しないくらいです。保険診療でブリッジをセットする場合、セメント代や管理料などで細かいお金がプラスされるので、１本あたり５０００円で計算しておくとほぼちょうどよくなります。
つまり
この前歯の５本ブリッジの場合、５０００×５本＝２５０００でおよそセット時２万５０００円くらいかかることになります。
３－２．保険の奥歯のブリッジ一本あたりの値段
では次に奥歯にブリッジを入れた時の場合、糸切り歯の１本奥からの歯の部分の値段です。
こちらは１本あたりおよそ３０００円です。白くない分やや安くなります。
つまり
このブリッジは３本ブリッジなので３０００×３本＝９０００円くらいになります。
３－３．意外にかかる！？型どりの時の値段
皆さんブリッジが最終的にお口の中に入るときの費用が一番気になるとおもいますが、実は入る前の型どりの時の費用も、意外にかかるんです。
土台となる歯を形づくる費用と型をとる費用がそれぞれかかるので、土台の準備と型どりに分けてお教えしましょう。
３－４．神経が生きているかで違う！？土台の準備の値段
土台の準備にかかる費用ですが、神経が生きているか死んでいて人工の土台が入っているかにより値段がかわります。
土台となる歯が神経が生きている歯の場合、形づくるさいに麻酔などが必要になるため、少し値段があがります。
神経の生きている歯の準備の値段
神経が生きている歯の準備の値段は前歯で１本あたり約２５００円、奥歯で約１０００円ほどです。
つまり土台が２本、ダミーが１本のポピュラーなタイプのブリッジでは、土台の準備にかかる費用は前歯でおよそ５０００円（２５００×２本）、奥歯で２０００円（１０００×２本）です。
前歯の場合は意外とかかりますね。
神経のない歯の準備の値段
神経が無い、つまり根っこの治療を受けた歯が土台の場合は前歯で約２０００円、奥歯で約６００円ほどです。
つまりポピュラーな土台２つのブリッジでは、費用はおおよそ前歯で約４０００円（２０００×２本）、奥歯で約１２００円（６００×２本）ほどになります。
土台の種類の詳しい性能については「保険と自費でどう違うの？差し歯の値段と材料の違い」をご覧ください。
３－５．型どりの値段
次に型どりの値段です。型どりの値段はブリッジが何本ブリッジかによってかわります。５本以内のブリッジであれば型どりの値段は１０００円ちょっと、６本以上であれば１５００円ほどになります。
４． 保険のブリッジの準備も含めた総合的な値段
３で述べたことをまとめると、セット前の準備と型どりにかかる値段はポピュラーな３本ブリッジの場合なら、前歯は６００円、奥歯は３５００円ほどになることがわかります。
そしてセットの時には前歯が１万５０００円、奥歯が９０００円です。
つまり合計で前歯部が２万１０００円、奥歯が１万２５００円ほどになりますね。（３本ブリッジのばあいにかぎる）
５． 自費のブリッジの値段
それでは今度は自費のブリッジの値段についてです。
こちらは保険診療よりも値段の計算はシンプルで明確です。
５－１．まずは被せ物の材料を選ぼう
自費のブリッジにする場合はまず被せ物の材料を選ぶことになります。保険では自動的にパラジウムなどの金属合金に決められてしまいますが自費では色々な材料から選びます。まずはその被せ物の特徴と金額を紹介します。
適合良好、メタルボンド
メタルボンドクラウンは中の金属の上にセラミックを張り付けたものです。陶材焼付鋳造冠ともいわれます。
外側はセラミックで見た目がよく、さらに中が金属なので、適合がよく、強度もあります。すべての歯に適応されます。
ただ、金属を使用しているため、金属の溶け出しによる歯ぐきの変色や、金属アレルギーをおこしてしまうことがあります。また、歯の裏側は少し金属が露出します。前歯の審美目的であれば少し注意したほうが良いでしょう。
値段は１本約１０万円ほどです。
前歯で審美ならこれ、オールセラミック
すべてがセラミックの陶器でできているのがこのオールセラミッククラウンです。陶器なので汚れが付きにくく、変色もしません。色合いも自然な歯と見分けがつきにくいくらいにきれいです。
前歯で審美性を気にするなら一番良いでしょう。しかし陶器で割れやすいため、奥歯にはむいていません。
値段は１本約１２万円ほどです。
硬さと審美の両立、ジルコニアセラミック
人工ダイヤモンドともいわれるすごい強固なジルコニアにセラミックを張り付けたものです。適合性は金属を使用したメタルボンドに劣りますが、ジルコニア自体が白いので、中の金属色が透けたり、歯の首元に金属が露出するということがありません。
すべての歯に適応されます。
値段は１本約１４万円ほどです。
硬さならこれ、フルジルコニア
全てが人工ダイヤモンドのジルコニアでできているクラウンです。強度は一番硬いです。適合はメタルボンドに劣り、審美性はほかのセラミック系に劣りますがとにかく硬いため、かみ合わせが強く、セラミックでは割れてきてしまう歯にはおすすめです。
ただ硬すぎるのでかみ合わせの調整を強くしすぎてしまうと、かみ合う歯を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
値段は１本約１２万円ほどです。
ハイブリットセラミック
これは保険診療のCADCAM冠と同じ材料です。前歯と奥歯に使う場合には自費になります。白いですが、セラミックより色合いは悪く、強度も微妙などっちつかずな特徴のため、わざわざ自費のかぶせものでこれを選択する必要はないでしょう。
値段は１本約１２万円ほどです。
成金趣味？いやいや本当におすすめ、ゴールド
ゴールド、いわゆる金歯ですね。白い歯が主流の今の時代では成金っぽくなってしまい敬遠されがちですが、金は金属のなかで最も生体親和性がよく、体に害を及ぼしません。
さらに硬すぎずよく延びるので、適合が最もよく歯のすり減りとともにいっしょに低くなっていきます。
見た目が気にならないのであればもっともおすすめする被せ物です。歯医者さんも奥歯の第一選択はゴールドな方が多いと思います。
値段は約１０万円ほどです。
５－２．材料が決まればあとは値段は本数次第
５－１を読んで材料を決めたあとは、そこに書いてある値段に自分のブリッジの本数を掛けてください。それが自費のブリッジの値段になります。型どりなどの細かい作業の値段は全部込みこみになります。
つまり３本ブリッジでメタルボンドを選択した場合は１０×３で３０万円になるということですね。
６． 詳しい値段は歯医者さんで聞こう
これまでに述べてきた値段はあくまでもざっくりとした条件下での目安です。土台の歯の根っこの治療をしたとか土台に金属を使ったかとかで変わっていきます。
型どりのときにかかる値段、ブリッジをいれるときにかかる値段、それぞれいくらくらいになるかきちんと知りたい場合は治療をする歯医者さんに聞くのが一番です。
７． まとめ
いかがでしたか？ブリッジの値段のおおよその目安でも皆さんのなかでついていただければ嬉しいです
