虫歯予防から小顔効果まで!やってトクする簡単「あいうべ体操」

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「あいうべ体操」というものを知っていますか?
TVやネットで見たことがあるという方も中にはいらっしゃるかもしれません。

「あいうべ体操」とは道具も必要なく時間もお金もかからない方法でありながら、歯やお口のみならず体全体の健康にも効果的なお口のストレッチ法です。

「あいうべ体操」のもつ様々な効果を知ったうえで、まずは1日10回からはじめてみませんか?

1.「あいうべ体操」とは簡単シンプルなお口のストレッチ法

あいうべ体操とは、「みらいクリニック」の今井一彰先生が考案された口呼吸を鼻呼吸に直すためのお口のストレッチ方法です。

口呼吸を日常的にしていると、お口の中がカラカラに乾燥したり唇が切れやすくなったりしてしまいますよね。
でも、口呼吸のデメリットはそんな表面的なものだけではありません。

実は、口呼吸というのは、アレルギー症状を悪化させたり口臭を発生させたり、虫歯リスクを高めてしまう可能性を秘めているのです!


さらには、お顔が垂れたりゆがみやすくなるなどの見た目の弊害も!

★ここで口呼吸セルフチェック!
該当する項目が多いほど口呼吸をしている可能性が高くなります。

●口がいつも開いている
●口を閉じると呼吸が苦しい
●口を閉じるとアゴのところに梅干し状のシワができる
●口臭が強い
●鼻がつまりやすい
●唇が乾燥しやすい
●起床時のどがヒリヒリする

百害あって一利なしの口呼吸を改善するために考案されたのが「あいうべ体操」です。

あいうべ体操を行うことで舌の筋力が鍛えられ、自然の位置が正しいところにおさまることで鼻呼吸がしやすくなります。

風邪やインフルエンザの予防や虫歯予防にも効果があるため、健康増進を目的として日本全国の小学校であいうべ体操が取りいれているところもあります。

まずは、あいうべ体操のさまざまな効果と得られるメリットについてご紹介していきましょう。

2.あいうべ体操の驚くべき効果4つ

あいうべ体操は舌の筋力をつけ、舌の置く位置を正しい場所に戻すことで口呼吸を鼻呼吸に改善する方法だとお伝えしました。

普段、正しい舌の位置について考えたことはありますか?
舌先が前歯に押しつけられていたり、下のほうにダランと落ちていたらそれは間違いです。

お口を閉じているときの正しい舌の位置は、「上アゴのくぼみに舌先がついている」状態です。
この位置で舌を維持させるためには、舌の筋力が必要になってくるのです。

舌がダランと落ちた位置に置かれていると、下アゴがつられてさがり口がポカンと開くようになって、そこから無意識に口で呼吸するようになってしますのです。

口呼吸のままでいると様々なデメリットが生まれます。


①口呼吸による唾液量の減少でお口の異常を引きおこす
②風邪や花粉症、「睡眠時無呼吸症候群」などの体の異常を引きおこす
③口呼吸による歯並びの悪化、口周りの筋肉が衰え・たるみなどの見た目の問題を生む

あいうべ体操では、鼻呼吸に矯正することでこれらの症状を改善するだけではなく、舌・唇・アゴ・顔全体の筋肉を一緒に鍛えられるためにお顔の引き締め効果やリフトアップも期待することができるのです。

それぞれの効果をくわしく見ていきましょう。

2-1 唾液量を増やして虫歯予防・口臭改善

唾液というのはお口の中でさまざな働きをしてくれています。

誰のお口の中にも実は存在している「虫歯菌」。
私たちが知らずしらずのうちに唾液はこの虫歯菌の活動を抑制し、虫歯菌のエサとなる食べカスを洗い流し、虫歯菌が出した酸によって溶けた歯の表面を修復してくれているのです。

口臭の原因にもなるお口の中の細菌を退治してくれるのも唾液のもつパワーです。
また、歯で噛みつぶした食べ物をスムーズに胃に運んでくれるのも唾液のもつ作用の一つです。

ところが口呼吸を日常的にしていると、この唾液の分泌が減ってしまうのです!

唾液の分泌量が減ると、虫歯になりやすく、口臭も発生しやすくなるだけではありません。

歯の黄ばみがつきやすくなって見た目の印象も悪くなる、舌の味覚を感じる「味蕾(みらい)」に食べ物の成分が届きにくくなるため味覚が鈍くなり食事を楽しめなくなるといった弊害もあるのです。

唾液は体にとってすごく大切な役割をもっているということがわかりますね。

現在口呼吸をされている方は、あいうべ体操で鼻呼吸に矯正することで唾液量UPを見込むことができます。
また、唾液量増加のためにはお顔を周りをさわってマッサージする「唾液腺マッサージ」をあわせて行うのがより効果的です。

こちらも簡単にできるマッサージ法ですのでぜひお試しくださいね。

《唾液腺マッサージのやり方》
唾液腺マッサージのやり方
画像:財団法人8020推進財団『はじめよう口腔ケア』

2-2 風邪やインフルエンザの細菌をシャットアウトして予防

鼻呼吸の場合は、鼻毛などがフィルターの役目をして有害な物質をシャットアウトしてくれますが、口呼吸をしていると異物や細菌の混ざった空気をそのままダイレクトに体の中に取りこむことになります。

すると、風邪やインフルエンザを引きやすくなるだけではなく花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状も強く現れるようになります。

また、冬場などは冷たい空気もそのまま体内に届いてしまうためこれによってリンパ組織にダメージを与える可能性があります。

あいうべ体操によって鼻呼吸に矯正することで、空気中の細菌や化学物質の50~80%を鼻の中の毛や粘膜がキャッチしてくれるため、風邪やインフルエンザになりにくくアレルギー症状の改善を見込むことができます。

鼻呼吸では、冷たい空気を鼻腔で暖め、加湿してから体内に届けてくれるため体にダメージを与えることもありません。

口呼吸のイラスト鼻呼吸のイラスト
画像:特定非営利活動法人 日本病巣疾患研究会

2-3 お顔の引き締め効果とむくみ改善

口呼吸をしていると、鼻呼吸のときに比べお口周りの筋肉を使わないためボーっと弛緩したしまりのない顔になり、頬がたるんでほうれい線が目立つようになります。

口から吸いこむ呼気によって唇が切れやすくなり、空気の通り道を確保するために自然に唇を内から外にめくるクセがつくため、唇が厚ぼったくなることもあります。


画像:特定非営利活動法人 日本病巣疾患研究会

あいうべ体操は鼻呼吸に矯正することでこうなることを回避するだけではなく、あいうべ体操自体がお顔のストレッチになるため、お顔の引き締め効果・リフトアップを実感することができるのです。

普段の食事や会話だけでは、実はお顔の一部の筋肉を少し使っているだけでしかありません。
顔全体を大きく動かくストレッチを日常的に続けることで、表情筋が鍛えられて顔が引き締まり、血行促進されることでむくみも取れやすくなります。

2-4 深くゆっくりした呼吸で自律神経が整う

深くゆっくりとしたリズムの鼻呼吸に比べ、口呼吸のリズムは浅く速いものになることがわかっています。

こうした肺までしっかりと空気の届かない浅い呼吸法は自律神経の乱れを引きおこします。
緊張していたりストレスを感じているときに呼吸が早く浅くなっているのを感じたことがありますよね。

自律神経の乱れは不安やストレスを心が感じるというだけではなく、肩こりや糖尿病、うつ病などの体の病気にもつながります。

あいうべ体操で鼻呼吸に戻し、空気をしっかりたっぷり吸い込むことで自律神経を安定させましょう。
疲れやストレスをたくさん感じた日は顔もこわばってしまいがちです。
カチカチになった表情筋をほぐすためにもあいうべ体操はとてもオススメなのです。

3.あいうべ体操の正しいやり方

それでは、あいうべ体操の正しいやり方についてみていきましょう。

声は出しても出さなくてもどちらでも構いません。
4つの動作を順番にくりかえします。一つの動作を4秒ほどキープするのを意識してみましょう。

①「あ」:のどの奥が見えるくらい大きく口を開けましょう。口角をあげると顔の引き締めにより効果的です。

あいうべ体操

②「い」:口を横にグーっと伸ばして頬の筋肉が耳のわきに寄せるようにします。首の筋肉のすじが浮きあがるくらいが目安です。

あいうべ体操

③「う」:唇をとがらせて前につきだします。口周りの筋肉が収縮しているのを意識します。

あいうべ体操

④「べ」:舌を下向きにつきだします。舌のつけ根が少しツラいくらいがちょうどよいです。

あいうべ体操

※顎関節症の方、アゴが外れやすい・痛みを感じやすい方は、顎関節に負担の少ない「い」と「う」のみ繰りかえして行うようにしましょう。
いずれも痛みをともなわない無理のない範囲で行ってくださいね。

4.毎日やろう!あいうべ体操

あいうべ体操はできれば毎日、継続的に行うのが理想的です。
ちょっとしたスキマ時間にできる体操ですので、気づいたときにやってみてくださいね。

4-1 1日に10回×3セットおこなうと効果的

「あ」→「い」→「う」→「べ」をそれぞれ4秒ずつキープして10週(各動作を10回ずつ)するのを1セットとして、理想は日に3セット行うのがよいです。

しかし、実際にやってみるとわかりますがこの体操は1週するだけでもお口周りがすごく疲れます。
それだけ鍛えられているということでもありますが、慣れるまではまず1日1セット、もしくは各動作をたった1回ずつでも構いません。

慣れてきたら回数を増やすようにし、無理をしてイヤになってしまわない程度の回数で「毎日続ける」ということを一番の目標にやってみましょう。

4-2 「食後におこなう」などタイミングを決めて

あいうべ体操は日に3セットが理想ですので、朝昼晩の食後にあわせて行うようにすれば忘れにくくなるでしょう。

日中は忙しく余裕がないというときには、夜お風呂にゆっくりつかってリラックスしているときに行うのがいいでしょう。
温かい湯でリラックスしているため顔の筋肉もほぐれやすく、一日の表情筋の疲れを癒すこともできます。



5.まとめ

あいうべ体操は口呼吸を鼻呼吸に矯正したい方向けに考案されたストレッチ法ではありますが、普段鼻呼吸を行えている方であっても、①正しい舌の位置を知ることで、今後鼻呼吸になる可能性を低くすることができる、②顔の筋肉を動かすことで血行促進によるむくみの改善・引き締め効果を得られる、などのメリットがあります。

道具もお金を時間もいらない、やって損することは絶対にないストレッチ法ですのでぜひ今日から生活の中に取りいれてみてくださいね!

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