- 皆さんはボツリヌス療法というものを聞いたことがありますか?
美容に詳しい方なら【ボトックス】という名称で知ってると思いますが、主に【顔のしわがなくなる!】というイメージが強いかなと思います。
そんなボツリヌス療法ですが、審美ではない歯科の治療でも使われるんです。
今回は歯科におけるボツリヌス療法についてお話していきましょう。
1.ボツリヌス注射をするとどうなる?
ボツリヌス注射とは「ボツリヌス菌」が産生する「ボツリヌス毒素」から抽出した【ボツリヌストキシン】を筋肉に注射することにより筋肉の働きを抑えて弱くする効果を見込むという治療法です。
注射した部分のみに筋肉の弛緩が起こるので、全身にまわってしまうというようなことはありません。
2.歯ぎしり、食いしばりへのボツリヌス注射
歯医者さんやご家族で歯ぎしりや食いしばりをしていると言われる方、いらっしゃいますよね?
そんなかたの顎の部分の咬筋にボツリヌス注射を行うことで、筋肉の力を弱め歯ぎしりや食いしばりによる力の影響を少なくすることができます。
朝起きた時の顎の疲れや歯の痛み等、筋肉の力の抑制と歯ぎしり回数の減少により良くなってくるのです。
3.ガミースマイルへのボツリヌス注射
にっこり笑ったときに歯茎がむきだしになってしまう方、いらっしゃいますよね?
俗に言うガミースマイルですが、それも唇の上の筋肉(上唇挙筋)の笑ったときに上唇を引き上げる力を抑えることで控えめにすることができます。
4.顎の梅干しシワへのボツリヌス注射
口を閉じると下唇が上がり過ぎて梅干しシワができる方、いらっしゃいますよね?
また、下の総入れ歯が下唇の動きで外れてしまう方。
そんな方々の悩みも、顎のオトガイ筋にボツリヌス注射をすることで改善することができます。
5.ボツリヌス療法の効果期間
ボツリヌス療法は注射後永続的に効果が持続するわけではありません。
だいたい4~6か月程度で効果がなくなってきます。
なくなってきたら再度打たなくてはならない反面、逆に打って違和感や異常が起きてしまったとしてもいつか治るというメリットもあります。
6.まとめ
いかがでしたか?
ボツリヌス療法をやっている歯科は限られていますので、興味がある方はやっている歯科医院を調べてみると良いかもしれません。