断食を経て食べる幸せを痛感!!~グループファスティング体験記~

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皆さんは「ファスティング」とは何かご存知でしょうか。直訳すると「断食」です。一定の期間固形物を食べないことで消化器官を休ませ、脂肪細胞にたまった有害物質を排出し体内の細胞を元気にしていきます。内蔵機能の向上やダイエットの効果、味覚の向上などが期待できます。体に溜まった老廃物を排出するデトックス効果や、美肌、さらには免疫力の向上など、身体にとってうれしい効果がたくさんあるとされています。前回4月20日の記事でも紹介しましたが、今回は続編として、ファスティング体験についてご報告していきます。

ファスティングで腸活に挑む!!~その前に歯周病と腸内環境の関係性について解説します~

1.ファスティングの目的と実施スケジュール

今回は専門のトレーナーさんから指導を受けながら安全に正しく行う「5日間グループファスティング」に参加しました。断食最終日を新月に合わせて行うことでデトックスが最も高まっている状態を狙うという『新月グループ断食』です。全国から年齢も性別も異なる23名が参加し、当院からは3名が参加しました。ファスティング初体験の人から8回以上のリピーターまで様々な人が参加し、グループLINEでトレーナーさんから日々のアドバイスや激励コメントをもらったり、参加者が近況報告をし合いながら行います。

ご興味がある方はこちらをご覧ください。
オーガニックファスティング

1-1 ファスティングの目的

身体の中に溜まっている毒素や老廃物を排出することで腸内環境を整え、免疫力をアップすることなどを目的としています。デトックス効果やダイエット、体質改善も期待できます。
決められた分量の酵素ドリンクで必要最低限のカロリー(約200~600㎉)を取りつつ、ビタミン、アミノ酸、タウリンなどのサプリメントで必要な栄養素を摂取しながら行うものです。
身体に負担がない状態で行うこの断食は、水だけで何も栄養を取らない「絶食」とは全く別のものです。
一般的にファスティング後の体重変化は男性で4~5㎏、女性で3~4㎏だそうです。


 画像:be Organic

1-2 実施スケジュール

実際には5日間固形物を取らないファスティングでしたが、いきなり食事を断つのではなく、2日間の『準備食』、5日間の『断食』、7日間の『回復食』と、2週間かけてしっかり『食』にこだわって過ごしました。

●準備食(2日間):5/6(木)~5/7(金)  
肉、魚、卵、乳製品、砂糖、小麦粉、揚げ物、カフェイン、飲酒NG


●断食(5日間):5/8(土)~5/12(水)  
酵素ドリンク、梅干し、塩、サプリメント、水2ℓ以上(酵素ドリンクを割るお水含む)


●回復食(7日間):5/13(木)~5/19(水) 
肉、魚、卵、乳製品、砂糖、小麦粉、揚げ物、カフェイン、飲酒NG
※回復食期間、最低3日はNG食材を控えて消化の良い食事を選ぶ

1-3 おススメは3日以上の本格ファスティング

食事を抜くことで体内の有害物質が排出されますが、短期間では効果が十分ではなく、脂肪燃焼作用を持つ「ケトン体」の分泌は3日目以降から分泌が増加します。腸内の消化機能が回復してダイエット効果も高まり、免疫力がアップすることで、風邪や感染症にかかりにくくなったり、アレルギーやアトピー、花粉症の改善の効果があるとされているなど、イイこと尽くしなのです( *´艸`)

1-4 大切なのは準備食と回復食

大変なのは一見、食べられない「断食中」な感じがしますが、デトックス効果、排毒量に差が出る「準備食」と、きれいにデトックスされ吸収率が高くなった細胞に添加物などの有害物質を取り込むのを防ぎながら摂取する「回復食」がファスティング成功の鍵になります。こと「回復食」が最も重要で、食べられるようになった解放感から食べすぎてしまうと、吐き気やリバウンドが起こることもあるので十分な注意が必要です。

1-5 リバウンドを防ぐ4つの方法

先にもお話ししましたが、体内がリセットされた後の「回復食」が最も重要とされています。回復食期間の過ごし方で、ファスティングが成功するか否かが決まってくるそうです。
今回参加したグループファスティングのトレーナー山岡先生直伝の断食後のリバウンドを防ぐための対策についてご紹介します。

①回復食期間は最低でも3日間
急に普段通りの食事に戻してしまうと、体に負担がかかるばかりか、体調不良やリバウンドに繋がります。
最低3日はNG食材を守り、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多い食材、消化の良い食事を選ぶ。
「まごわやさしい」「さ(魚)抜き」が基本。良く嚙んで、徐々に食事の量を戻すこと。腹7~8分目の食事を心がける。





②回復食2日目まではお粥や重湯などは避ける
断食後の食事イメージが強いお粥や重湯は、栄養価が低いうえに血糖値の乱高下が起こり、下がった血糖値を上げるために食欲が増すというデメリットがあります。低GI※・食物繊維・ビタミン・ミネラル・適度なたんぱく質・質の良い油を意識して摂取すること。
※低GI食材:血糖値の上昇を穏やかにする食材

③ビタミンB群を摂取する
ビタミンB群は、人の代謝を促す大切な栄養素とされています。エネルギーをつくりだすために働くミトコンドリアを活性化させるにはビタミンB群が必要です。その他、ビタミンC・鉄・マグネシウム・クエン酸も積極的に摂取すること。

④栄養不足に注意する
栄養不足とカロリー不足は異なります。栄養とは、ビタミン・ミネラル・タンパク質・脂質などで、これらが不足すると体は栄養を満たそうとするために食欲が止まらなくなります。体に栄養が満たされると不思議なことに食欲は落ち着きます。

 

2.「噛む事」が最大の喜び

ファスティング中いつも頭の中にあったのは「食べ物」のことでした。回復食の1食目は「スッキリ大根」と言われる物で、大根1/3本をだし昆布を入れた2リットルの水で柔らかく煮て、時間をかけながら煮汁も飲みつつ大根を完食します。目的は腸内洗浄の仕上げですが、ここで大切なのは最低でも1口30回は「噛む」ことです。5日間のファスティング中、食べ物を噛みたい衝動が尋常じゃなく高まっていたので、普段なら昆布だしだけの味付けなんて物足りなく感じるところですが、久しぶりの固形物の感触を、素材本来の旨み、甘みを口いっぱいに感じ、食べる・物が美味しく嚙めるという幸せを痛感しながら頂きました。この回復食一発目の「スッキリ大根」はとても良い経験となりました。

※「スッキリ大根」で検索するとレシピや食べ方などたくさん出てきます。

2-1 「噛む」ことの効果

噛む=咀嚼(そしゃく)することで満腹中枢が刺激され少量の食事でも満足できます。そして噛む事で唾液の分泌を促すことができます。唾液には粘膜保護や自浄作用、緩衝作用、消化作用などいろいろな効果がありますが、ファスティングの面で言えば「抗菌、殺菌作用」が期待できます。食品に含まれる添加物や有害物質が身体に入ることを防ぐためにしっかり30回以上噛んで唾液を十分に出しましょう。


画像:Kao(花王) HP

 

3.免疫を向上させる

固形物を摂らずに内臓を休めることで、白血球が活性化して免疫力が高まる効果が期待できます。空腹時は血液中の栄養分が減り、白血球は有害物質をエサにします。細菌やウイルス、アレルゲン、がん細胞などを取り除くための免疫力がアップするのです。腸内環境を改善することが免疫力を高めることにつながります。

3-1 プロバイオティクスで善玉菌を増やす

プロバイオティクスとは健康を維持し守るために、腸で有益な働きをしてくれる細菌や酵母のことです。
発酵食品を毎日の食事に加えることで善玉菌を増やすことが出来ます。発酵食品の主なものは、ヨーグルトや乳酸菌飲料、みそ、キムチ、ぬか漬け、チーズ、納豆などです。




これらの発酵食品には乳酸菌などの善玉菌が多く含まれ、腸内の悪玉菌の増殖を抑え腸内細菌のバランスが良くなります。善玉菌が作り出す乳酸や酢酸によって、腸が刺激され活発に動くことで便秘が解消されます。

3-2 サプリメントで確実に増やす

食べ物は口を通して体内に取り込まれますので、まず口腔内の虫歯菌や歯周病菌などの様々な悪玉菌を抑制する「ロイテリ菌」のタブレットがおススメです。スウェーデンのバイオガイア社の「プロデンティス」はヒト由来の乳酸菌「ロイテリ菌」が一粒に3億個も含まれ、特に口腔内に定着しやすい性質で、歯肉の炎症や出血を抑える働きがあります。虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌を抑制する頼もしい味方です。

 バイオガイア社「プロデンティス」

 

4.歯周病、虫歯を予防する

健康な腸内環境を作るために発酵食品やロイテリ菌をせっせと取っても、やはり口腔内の健康は歯磨きで清潔に保つことが、何よりも大切です。ファスティングでせっかく腸内環境が整っても、口腔内が細菌だらけでは、その細菌が唾液と共に腸内に運ばれ、細菌バランスに影響を与えます。歯ブラシで食べかすやプラーク(歯垢)除去を丁寧に行い、歯と歯の間の取り切れない汚れを歯間ブラシやデンタルフロスで除去する。これは毎日の欠かせないルーティーンとして必ず行いましょう。「食べる幸せ」「噛める喜び」は健康なお口から始まります。定期検診も忘れないでくださいね。

正しい歯のみがき方はこちらの記事をどうぞ
知っていればあなたも歯磨き上手~細菌がたまりやすい2つのリスク部位~

5.スタッフ断食体験談

今回、当医院からは「歯ッピースマイル」編集部スタッフ3名が参加しましたので各々の体験談をご報告いたします。

5-1 参加者H(男性40代)

普段からスポーツジム複数に通う。それに加えて断食中はデトックス効果を上げるためウォーキングもプラス。断食中のジムは通常より力が入らないため負荷や回数は少なめに行うよう指示あり。筋肉を増やすトレーニングとファスティングのバランスに苦戦。準備食からカフェイン禁だったので、毎日飲んでいたコーヒーはデカフェに変更し、今現在も続けている。回復食1発目のスッキリ大根では思いのほかスッキリできずじまい( ノД`)シクシク…
回復食4日目以降、動物性たんぱく質OKになってから初めて肉を食べたら胃もたれあり。いきなり大量に食べずに徐々にが必要だと実感。体重変化として断食中7㎏のサイズダウン。ユニフォーム着用時のウエスト周りが見た目に大分変ったとスタッフから。回復食明けの食事は、肉の失敗を繰り返すことなく摂り入れるものを意識する生活を続け、サイズダウン進行中。

5-2 参加者M(女性50代)

今回「ファスティングに挑戦してみない?」とお誘いを受けるまで、ファスティングについて知識も興味も、正直言ってまったくありませんでした。準備食が始まる9日前から「砂糖、小麦粉、乳製品、カフェイン」の摂取を避けるよう指示があり、回復食が終了するまでのトータル3週間、自分の「食」と向き合う事に。その結果4㎏の減量!私は以前から定期的に血液検査を受けていて、AST、ALTが高いと、毎回指摘をされていましたが、特に運動をすることもなく、自分に甘い生活を送っていたので、減量など出来るはずもありませんでした。しかしファスティング後に受けた検査ではASTもALTも見事に基準値内!これはすごいことです。リバウンドをしないように注意して、次回の検査も良い結果が出るように「腹八分目、一口30回噛む」を続けます!ファスティング、また挑戦したいな♡ 貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

5-3 参加者S(女性50代)

通販オタクの私は、ネット広告等でよく見かけるプチ断食的なことは過去に数回試したことはありました。
が、今回トレーナーさん指導のもと本格的なファスティングに参加させていただき、体重変化以外に、食に対する考え方やうれしい身体の変化がありました。まず体重は4キロ減。周りから、「あんなに食べなかったのに4キロしか痩せないんですか?!」とビックリΣ( ̄□ ̄|||)するような意見も頂きましたが、私的には大満足です。年々痩せにくくなっていく上にどんどん色んなことに我慢ができなくなってきていて…そんな私が5日間の断食を達成できたのですから。これもグループファスティングのおかげだと思います。身近に参加者がいることで、お互いに良い意味で見張りあり(笑)ながらの楽しいファスティングでした。体重以外の変化として、毎食後のお菓子タイムがなくなりました。全く食べないわけではないですが、当たり前のように食べる習慣がなくなったのは大きな変化です。それにプラスして19歳からはじまったアレルゲン不明のじんましんが緩和傾向にあることが今回最大の変化だと感じています。何十年も続けてきた服薬が、今現在ほぼ使用せずに生活できています。かかりつけ医に相談しながらこのまま様子をみていきたいと思います。

 

6.まとめ

今回の5日間ファスティングは自分の普段の「食」を見直す貴重な経験となりました。『「空腹感」と「食欲」が全くの別物』なんて考えたこともありませんでした。身体に本当に必要な物を腹八分目に食べる。わかっていてもなかなか出来ませんよね。ファスティングはそんな考えがしっかり身に付きます。興味がありましたら専門家の指導の元で、安全に無理なく行うファスティングを是非おススメしたいと思います。
そして、体の健康とお口の健康は切っても切り離せないものということもお忘れなく。定期的な歯科検診でお口の中の健康を保ちましょう。私たちは今後もみなさんのお口の健康を守るお手伝いをさせていただくために日々精進してまいります(‘◇’)ゞ

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