歯科医院で抜歯をした後に注意してほしいこと

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歯科医院で歯を抜いた場合、処置後に気を付けていただきたい注意事項がいくつかあります。
当院では注意事項をまとめた用紙をお渡しして、患者さんと一緒に見ながら説明を行っています。
が、しかし・・・いざ自宅に帰ってしばらくすると、何かと不安になることありますよね。
今回は抜歯後の注意事項についてまとめてみました。

1. 問合せ1位は「血が止まらない(;´Д`)」

抜歯処置後に一番多い問い合わせ内容が、「まだ血が止まらないのですが・・・」です。
抜歯後1日くらいは唾液に血が混じる状態が続きますが、唾液と混在するとたくさん出血しているように感じてしまう患者さんも多いようです。説明は受けていたけど、果たして自分に起こっている状況が問題ないのか不安になって連絡をくださる患者さんが多くいらっしゃいます。

1-1 圧迫して止血する

抜歯処置後、止血のためにガーゼを噛んでいただきます。出血している部分でガーゼを噛んで圧迫することによって止血します。なので、ただ咥えるだけではなく、ギュッとしっかり噛んでいただく必要があります。
だいたい15分前後圧迫した状態を保ちます。多くはそのまま帰宅していただき、帰宅後、噛んでいるガーゼをはずしたあと、まだ出血しているようなら同じことを繰り返していただきます。
歯科医院で変えのガーゼをもらっていなければ、自宅にあるもので代用してください。
滅菌ガーゼが救急箱にあれば一番良いですが、なければ一番身近なものでの代用はティッシュペーパーになります。ただし、ここで注意していただきたいことは、ティッシュペーパーをそのまま使用すると、吸水性がよい上に抜歯した箇所にティッシュペーパーが張り付いて、取り除く際にせっかくできた血餅(抜歯した後にできる血の塊り)を一緒にはがしてしまうことがあります。この血餅は転んでケガをした時のかさぶた同様、はがれるとまた出血してしまいます。そればかりか、血餅がきちんとできないことで抜歯後の治癒が遅れたり、炎症や痛みを引き起こしたりする可能性も出てきます。
ティッシュペーパーで代用する場合は、水を含ませギュッと絞ったものを使用するようにしてください。
圧迫止血を繰り返しても出血がおさまらない場合は歯科医院に連絡して主治医の指示を仰いでください。

   

 乳歯の抜歯
抜歯といっても色々な状態があり、お子さんの乳歯の生えかわりや、歯周病ですでにグラグラに揺れてしまっていた歯の抜歯の場合、処置後の出血も少なく、歯科医院にいる間にほとんど止血できてしまっている場合が多いです。
お子さんの場合、唾液の量が多いので、にじんでいる程度の出血でも唾液に混ざるとたくさん出血していると思い込んで心配になってしまう親御さんもいらっしゃいます。
抜歯後、1日くらいは唾液に血が混じることがありますが、あまり出血が多いようでしたら、上記のように圧迫止血を行ってください。

2.再び出血させないために守っていただきたい3つの注意事項

圧迫して止血できていた部分から再び出血してしまわないように、抜歯後注意していただきたい項目をまとめます。

2-1 うがいは控える

唾液に血液が混じるのが気になり、頻繁にうがいをしてしまう患者さんがいますが、ブクブクと強いうがいにより、血餅(固まりかけた血液)が流されてしまうことがあります。気になって口をすすぐ場合は、含んだお水をやさしく吐き出すようにしてください。できるだけうがいは控えるようにしましょう。

2-2 強く唾を吐かない

口の中にたまった唾液を吐きだすときに強く吐き出す行為も、うがい同様に血餅がはがれてしまう原因になります。先にもお話ししたように血餅がはがれると、再び出血するばかりでなく、痛みが出たり抜歯後の治りが遅くなったりするので注意しましょう。

2-3 抜歯箇所に触れない

歯磨きはしても良いですが、抜歯した部位に歯ブラシの毛先があたらないように注意が必要です。
歯ブラシの毛先があたることで、血餅がはがれてしまう場合がありますので、抜歯した部位付近に注意しながら磨きましょう。また、抜歯した箇所が気になって指や舌で触ってしまうのも血餅がはがれる原因になるので気を付けましょう。

抜歯後の歯磨きについて詳しくはこちらをご覧ください。


抜歯後の歯みがき ~傷が治るまでの歯みがきの注意点

 

3.その他の注意事項

抜歯処置後は他にも注意していただきたいことがありますので下記にまとめます。

3-1 食事は感覚が戻ってから摂る

抜歯処置では麻酔を使用していますので、2~3時間くらい感覚が戻るまで時間を要します。麻酔が切れる前に食事をすると、口唇や口の中の粘膜を噛んだり、やけどをしてしまったりすることがあります。
食事は麻酔が切れて感覚が戻ってから摂るようにしましょう。麻酔が切れていないときに飲み物を摂取する場合には、やけどをしないように温度の高い飲み物は控えてください。
抜歯後の食事についてはこちらを参考にしてください。

抜歯後の食事に悩んでる方へ

歯を抜いた!腹減った!~抜歯後のおすすめ食べ物~

 

3-2 抜歯当日は安静に過ごす

抜歯当日は体をゆっくり休め、とにかく血行が良くなる行為は避けてください。

3-2-1 入浴はシャワーで簡単に済ませる

湯船に長くつかることは避けて、なるべくシャワーで簡単に済ませる程度にするようにしましょう。

3-2-2 激しい運動はしない

抜歯当日はゆっくり体を休めることが大切です。運動等で血流が良くなることは止血の妨げになりますので控えましょう。

3-2-3 飲酒はしない

お酒を飲むことで血の巡りが良くなりますので飲酒は控えましょう。
抜歯の予約を取る際には、飲み会等がある日は避けるように注意しましょう。
晩酌も当日はお休みして早めに就寝しましょう。

3-2-4 過労・夜更かしは避ける

何度も言いますが抜歯当日は安静に体を休めてください。
夜更かしせずしっかり睡眠をとりましょう。

3-2-5 処方された薬をきちんと飲む

歯科医院で処方された薬は指示通りきちんと服用しましょう。痛み止めは症状がなければ残していただいて結構ですが、抗生物質は炎症や感染防止のためのお薬なので、処方された日数分指示通りに飲み切るようにしてください。

4.気になることがあれば主治医に連絡しましょう

抜歯後の出血やその他注意事項についてお話してきましたが、気になる症状があれば遠慮なく歯科医院に連絡して主治医の指示を仰ぎましょう。自分の状態が問題ないものなのか不安でモヤモヤ過ごすより、連絡して問題ないことが分かればスッキリできますよね。状態によっては再診察を促されることもありますので、気になることがあれば歯科医院が診療している時間に早めに連絡することをおススメします。

5.まとめ

抜歯後の注意事項を一番多い問い合わせを中心にまとめてみました。
出血に関しては圧迫止血をしっかり行うこと、処置後にやってはいけない3つのこと①うがいを控える ②唾を強く吐かない ③抜歯箇所を触らない に注意しましょう。
ドクドクたくさん出血している、その他気になる症状があれば早めに歯科医院に連絡をして指示を仰ぎましょう。

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