辛い物を食べると粘膜が痛くなる?辛い物が起こすトラブルについて

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辛いものは好きですか?

辛い物を食べると、汗がでてきたり口の中がヒリヒリしたりしませんか?これだけで済めばよいのですが、ひどい人は胸やけがしたりお腹が痛くなったりする人もいるのではないでしょうか
なんで、辛いものはこういったトラブルが起こるのでしょうか

今回は、辛いものを食べたときにおこるお口の中のトラブルや、全身に作用する影響について説明していきたいと思います

1.辛いものは「痛覚」「温覚」に作用する

食べ物には5つの基本味に対応しており、甘味・塩味・苦味・酸味・うま味があります。各味の味物質が、舌の上にある味蕾(みらい)という感覚細胞の受容体に作用し、味を区別することができるのです

味蕾

味蕾

参考:日本うま味調味料協会

さて、辛味はこの5つの基本味には入っていないことにお気づきでしょうか?

辛味は感覚細胞で感じるのではなく、「痛覚」「温覚」を感じる神経で感じるのです
そのため、辛い物を食べると、口の中がヒリヒリしたり体が温かくなって汗がでてくるのです

カプサイシン受容体
参考:TRPチャネルに関する参考文献

2.口がヒリヒリした時の対処法

少しヒリヒリするくらいなら良いのですが、酷い痛みで食べ物をが食べられなくなるとつらいですよね。そういった時の対処法について説明していきたいと思います

2-1.水を飲む

水を飲んで辛み成分を粘膜からはがしてしまいましょう。そうすることで少しはましになります

2-2.牛乳を飲む

唐辛子にはカプサイシンという辛味成分が含まれています。なんと、このカプサイシンは人間の体では消化することができません。しかし、牛乳に入っているカゼインという成分は、カプサイシンと結びついて刺激を和らげてくれる機能があります。

辛い物を食べすぎてヒリヒリがおさまらないときは、牛乳を飲んで辛みを抑えましょう

牛乳

2-3.冷やす

辛味は、熱い状態だと感じやすくなります。だから、料理が冷めてから食べるようにしたり、食べるときに水や氷やアイスクリームを口にに含むことで辛味が和らぎます

2-4.食べる前に唇にリップを塗る

辛いものを食べると、口の中ではなく唇がヒリヒリしてしまうことがあります。食後に唇をよくぬぐって辛み成分を除去するのも良いですが、前もってリップなどを塗って辛み成分が付着しないように予防するのも効果的ですね

3.辛い物が引き起こす病気

辛い物は「痛覚」と「温覚」で感じると説明しましたが、「痛覚」が刺激されすぎてしまうと身体に異常をきたしてきます

3-1.味覚障害

辛いものを食べすぎると、味覚が鈍くなってしまい繊細な味がわからなくなってきます。またどんどん味が濃いものを好む傾向がでてきていまいます

3-2.高血圧などの生活習慣病

上で説明したとおり、味が濃いものを好むようになることがあるので、高血圧や糖尿病や高脂血症などの生活習慣病のリスクがあがります

3-3.粘膜障害

カプサイシンは体で吸収されず体内を通過していくので、消化器官すべてに刺激を与えてしまいます。許容量を超えた辛い物を接種すると、当然ですが消火器粘膜にトラブルが起こります

アイコン 食道炎

食道の粘膜が刺激されると胸やけが起こります。また、逆流性食道炎を起こしている人は、辛い物を食べることによって胃液の逆流が促進されてしまい、食道炎が悪化してしまいます

逆流性食道炎
参考:日本調剤

アイコン 胃炎

胃にカプサイシンが沢山たまると、胃液の分泌を促進し胃粘膜を傷つけ胃炎が起こってしまいます

アイコン 下痢

カプサイシンは消化できないので、腸に消化できないカプサイシンがたまることで消化不良を起こし下痢になります。また、辛い物を食べるときに水分を接種することが多いので、水分が胃液を薄めてしまい消化不良に繋がってしまいます

アイコン

辛いものを常に食べて粘膜に刺激を与えすぎると、食道癌、胃癌、大腸癌のリスクがあがります
メキシコでは、緑色の唐辛子をたくさん食べる群とそうじゃなく群を比較すると、胃癌の発症リスクが1.71倍も違ったそうです

4.辛い物を食べるメリット

辛い物を食べるときのリスクばかり説明してしまいましたが、食べすぎなければ辛い物を食べるメリットもあります

4-1.脂肪燃焼でダイエット

カプサイシンはアドレナリンの分泌を促進するといった特徴もあります。なので、辛いものを食べると身体がポカポカして脂肪燃焼効果があります

4-2.体温上昇で冷え対策

アドレナリンの分泌促進と温覚刺激のダブル効果で、辛い物を食べた後は体温があがります。寒い冬はピリ辛なものを食べることで冷え対策することができます

4-3.食欲増進で夏バテ対策

辛い物を食べると胃粘膜の血流増加と胃液の分泌の促進により、食欲増進につながります。食べたくないけど食べないといけない夏バテの時期などは、油っこいものではなくさっぱりしたものを好むようになってしまいますが、少し辛みを足して栄養価の高い物を食べるようにしてみましょう

5.まとめ

辛い物は少しの量や許容量を超えない範囲で食べる分には、悪影響はほぼありません。しかし、フードファイトのように無理して食べると粘膜がやられてしまうので、気を付けて辛い物を楽しんでくださいね

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