毎日おこなう歯磨き、実は「オエッ」となりやすくてちゃんと磨けている自信がない…。
もし虫歯にでもなってしまったら、歯医者さんに行って治療しなきゃいけない。でも、
歯磨きですら気持ち悪くてうまくできないのに、いろんな器具をお口の中に入れられて治療なんてできるのかな…。
なんとか気持ち悪くならずに歯磨きをする方法はないのかな?
そんなお悩みをお持ちのアナタに教えたい!嘔吐反射の強い方にオススメの歯磨き方法があります。
これで歯磨きのたびに苦しい思いをしていた日々にサヨナラすることができます。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.歯磨きが苦しいのは「嘔吐反射」が起きるから
なぜ歯を磨いていると気持ち悪くなってしまうのでしょうか?
それは、人の体にそなわる「嘔吐反射(おうとはんしゃ)」という機能が原因です。
嘔吐反射は、お口の中に異物が入りこんだときそれを誤って飲みこんでしまうことのないよう、体が異物を外へ外へと吐きだそうとする働きによって起こります。
嘔吐反射は、異物から体を守るための大切な機能なのです。
この機能は人間なら誰しもそなわっているのですが、実は人によって嘔吐反射を感じる部位が大きく異なります。
嘔吐反射を感じにくい人は喉の奥のほうまで異物が入っても苦しいと感じることはありません。
一方で、舌にさわると気持ち悪くなる人、お口の天井のところ(「口蓋/こうがい」)に触ると気持ち悪くなる人などさまざまです。
また、嘔吐反射は精神的なものが原因になることがあります。
疲れやストレスを感じている状態だとより強く嘔吐反射があらわれたり、過去に嘔吐反射を感じてつらい思いをした経験を無意識に思い出すことで異物が少し口の中に入っただけで気分が悪くなることもあります。
自分はお口の中のどの部位にふれると気持ち悪くなりやすいのか、精神的な思い込みによるものが大きいのかどうか…といったことも把握しておくといいでしょう。
2.嘔吐反射を起こさないための6つのポイント
体にもともとそなわっている機能だったらどうしようもないの?
実は、嘔吐反射を軽減させるポイントがあるのです!
簡単にできることですので、ぜひ歯磨きの際に試してみましょう。
2-1 深呼吸して気持ちをリラックスさせる
「気持ち悪くなってしまったらどうしよう、嫌だな」と思いながら歯磨きをすると、必要以上に歯ブラシの異物感を感じてしまい、嘔吐反射を感じやすくなります。
まずはゆっくり深呼吸すること、気持ちが落ち着いてから歯磨きをを始めましょう。
2-2 嘔吐反射をおこしにくい「ツボ」を押す
実は嘔吐反射をおこしにくくするツボというのがあります。
「天突(てんとつ)」とよばれる鎖骨の中央にある凹んだ部分です(イラストでは赤い点でしめしているところ)。
ここを3秒間少し強めに押し、離して3秒間待ち、また3秒間押します。
まちがって喉元を押してしまうと気持ち悪さが増してしまいますので、注意しましょう。
2-3 顔は下向きに・腹筋に力を入れて
顔はやや下に向けると嘔吐反射が和らぎます。
歯医者さんで型どり(トレーに柔らかい材料を乗せてお口の中に入れる)をする際にも、嘔吐反射の強い方にこのようなアドバイスをします。
腹筋に力を入れるのもオススメです。足の指で床をつかむような動作をおこなうとうまく腹筋に力を入れることができます。
また、とくに嘔吐反射を感じやすい苦手な部位(たとえば歯の舌側の面)を磨くときには、そのときだけ呼吸をとめるのも嘔吐反射に効果があります。
ちなみに嘔吐反射が強い方向けの歯医者さんでの型どりをする際のコツについては、『吐き気がつらくて歯医者に行けない方必見!治療が楽になる12の方法』をご参考ください。
2-4 歯ブラシは小さく小刻みに動かす
歯ブラシを大きく左右に動かしながら磨くと、ヘッド部分が舌や頬の裏側などに当たるため気持ち悪くなることがあります。
また、ブラシの毛先がしっかりと歯面にあたらないため汚れもしっかり落とすことができません。
歯ブラシは小さく小刻みに動かすようにし、1本ずつ丁寧に磨くようにします。
2-5 空腹時・二日酔いのときは避けましょう
朝起きてすぐのお腹がすいている状態や、前日のお酒が残っていて二日酔い気味のときはいつもより強く嘔吐反射を感じてしまいがちです。
ひとまず、洗口剤やうがい薬でお口をすすぎ、気分が戻ってから歯磨きをおこなうようにしましょう。
2-6 喫煙は嘔吐反射を強める
タバコにふくまれる「ニコチン」は体にとって有害物質です。
ニコチンは神経を刺激するため、吐き気をもよおしやすくなります。また、喫煙により喉や食道が荒れることで嘔吐反射がおこりやすくなります。
嘔吐反射を強めるだけに限らず、喫煙は歯にとってデメリットしかありません。嘔吐反射の強い方は、これを機に禁煙を考えてみるのもよいかもしれません。
喫煙が歯に与えるダメージについては、『これを知ってもタバコを吸いますか? ~喫煙が原因で起こる歯周病やその他の口腔・全身疾患~』をご覧ください。
3.嘔吐反射の強い方にオススメ!歯科グッズ
歯磨き中の嘔吐反射をおさえるためには、もちろん使用する歯科グッズにも注意が必要です。
3-1 歯ブラシはヘッドが小さく薄いものを
歯ブラシの頭の部分が大きいと奥歯を磨くときにヘッド部分が舌や喉に当たりやすく、嘔吐反射を誘発してしまいます。
歯ブラシはヘッドが小さく薄いものを選びましょう。「クリニカ アドバンテージハブラシ」の極薄ヘッドがオススメです。
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また、小さいヘッドでも奥歯を磨くときに気持ち悪くなってしまうという方には、タフトブラシをオススメします。
ヘッドがとても小さいこちらを奥歯磨き用に使うようにしましょう。
また、こちらは歯同士が重なってしまっている歯並びの悪い部分や前歯の裏側といった通常の歯ブラシでは毛先が届きにくい部分を磨くのにも適しています。
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3-2 フロスは持ち手のあるものが◎
歯と歯の間の汚れは歯ブラシの毛先が届かないため、簡単にとりのぞくことができません。
ここの汚れをとるにはデンタルフロスや歯間ブラシの併用が必須です。
デンタルフロスは指に巻きつけて使用するタイプの場合、指先が舌やお口の天井に当たりやすく嘔吐反射をおこしやすくなります。
フロスは持ち手のあるタイプを選ぶようにするとラクにおこなえるようになります。
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3-3 歯磨き粉は匂いの強くない泡立ちにくいもの
歯磨き粉は種類によってはミントやフルーツなど香料がきついものがあります。この香料の強さが原因で嘔吐反射をおこしやすい人もいます。
また、泡立ちのよい歯磨き粉は一見爽快感があり磨いた気になれて気持ちがよいのですが、磨いているとすぐにお口の中が泡だらけになり嘔吐反射をおこしやすくなります。
オススメの歯磨き粉は、匂いの強すぎないもの、ペーストタイプではなく泡立ちにくいジェルタイプのものになります。
もちろん歯周病や虫歯などの予防効果があり、フッ素入りのものであることも大切です。
オススメは、「ジェルコートF」です。泡立ちをよくする発泡剤が無配合のジェルタイプの歯磨き粉です。
研磨剤も無配合のため、磨いていて歯面を傷つけてしまうようなリスクも低くなります。
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口臭が気になっている方には、同じくジェルタイプの歯磨き粉「セラブレス トゥースジェル」がオススメです。
口臭予防にとても高い効果を発揮してくれるだけでなく、歯周病・虫歯予防効果、歯を白くする効果もある歯磨き粉です。
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4.まとめ
歯磨きは毎日おこなうものですが、そのたびに吐き気を感じるのはとてもつらいことですよね。使うグッズを磨き方に気をつければ歯磨きはぐっと楽になります。ぜひ試してみてくださいね。