子供を虫歯にさせたくない…そう思っている親御さんはたくさんいらっしゃるかと思います
ちょっと調べるとネットには情報がたくさん載ってるし、健診にいけば色々言われるし、言われたことすべてをすれば良いのか、、、しかしすべてやると大変…だけど何が正しいのか判断がつかない
こんな感じで悩んでしまっていませんか?
今回は、歯医者である私が実際に子供にやっていることをまとめていきたいと思います
よかったら参考にしてみてくださいね
目次
1.甘いものの取り扱いかた
虫歯の原因の1つに甘い物があげられます。ですので、子供の虫歯の予防には甘い物を制限することが有効になります
1-1.子供の手の届くところに甘い物を置かない
子供は甘いものが好きです。自分の意思を持って知恵がついてくると、子供はお菓子を食べたい、という欲求が出てきます
そうなると、甘い物を求めて自分でガサゴソと棚を漁って勝手に食べてしまうといったことが起こりえます(筆者の姪はそうでした、虫歯が沢山できてしまいました)
こういったことを予防するためにも、お菓子などは子供が台を使っても絶対に届かないようなところに置くようにしましょう。吊戸棚とかタンスの上に置いておいてみたり、または子供にお菓子の置き場所を知らせないようにしましょう
我が家では吊戸棚にお菓子を置くようにしています
1-2.甘い飲み物はいっさい買わない
甘い飲み物を家には置かないようにしましょう。そうすることで、子供に「甘い物を飲む」という習慣がつかなくなります
我が家では外食のときについてくるジュースを試しに子供に飲ませたら、あまりの甘さに吐き出してました。お茶と牛乳しか飲ませていなかった成果が出ました!
甘い飲み物をあげないのはかわいそう…
ということでしたら、飲むことができる時は「特別な時」だけにするのはいかがでしょうか?
たとえば、外食をしたときについてきたジュースは飲んでもいい、とか、デリバリーを頼んだ時はジュースを飲んでいい、とか…
なんにしても、子供がジュースを常飲できない状況にすることが大切になります
甘い物を飲まないという習慣は小、中、高校と成長するときにも有利に働きます。やはり、甘い物を飲む習慣があるお子さんは虫歯になっていますので…
長期的にみて、乳歯・幼児期に甘い物を飲ませないのは良いことだと思います
2.おやつに関する工夫
虫歯原因の甘い物、、、おやつ!
次はおやつの取り扱いかたについて説明します
2-1.前提として、3食をばっちり食べさせる
まず、3食をばっちり食べさせましょう
育児のハウツーを調べると、
「食事の時間はちゃんと決めて」
「遊び食べをしても時間が来たら切り上げましょう」
などと書いてあることが多いと思いますが、我が家では違います
食事を間食するまでは、どんな手を使っても、どんな時間をかけてもすべて食べ終わらせます
(と言っても、さすがに1時間たったら切り上げますが…)
テレビを見ながら食べるのは行儀が悪いのは分かっていますが、言っても分からない年齢(3歳以下)ならアンパンマンのTVを見せながら、おもちゃで遊ばせながらでも食べさせます
このように3食ちゃんと食べることによって子供はお腹がいっぱいになるので、おやつの量が減ります。間食の量が減ると、甘い物で歯が暴露されることが減るので虫歯のリスクが大幅に減ります
↑食事をすると口の中が酸性になる。食事やおやつの回数が少ないとお口の中はアルカリ性に戻る時間が増える
↑食事とおやつの回数が増えると口の中が酸性になる。酸性になると歯が虫歯になりやすくなる
2-2.おやつはあげない日があっても良いことにする
「子供の胃は小さいので、普通の食事以外におやつを2回あげて栄養を補ってあげないといけない」
と、小児歯科の授業で習いました
確かにそのとおりなのでしょうが、育児は思い通りになるものではありません
変な時間にお昼寝しちゃったり、お稽古が入っちゃったり、保護者に急用ができたり、なかなか朝起きてくれない、などなど…予想外のことが多く起こります
ですので、おやつをあげる時間を過ぎてしまったとしても、食事をがっつり食べて子供も空腹を訴えてないのならおやつはあげなくても良いでしょう
むしろ、私は子供におやつはほとんどあげていません。3食ばっちり食べさせているためなのでしょうか…体重も標準よりも多めなんですよね…。
母子手帳の身長体重のグラフからはずれていないのならおやつを毎日2回きっちりあげないといけない、というルールにとらわれなくても大丈夫でしょう
※注意
少食で一度にたくさん食べられない子はこの限りではありません。やせ型の子は、ちゃんとおやつで栄養補給をしてあげてくださいね
2-3.おやつは手作りしない、市販で楽する
離乳食や幼児食の本をみると、体によさそうな手作りおやつが載っていますよね
とってもおいしそう……だけど、作るのが面倒くさそうなので、私はおやつはすべて市販のものにしています
ドラッグストアにある子供コーナーにあるお菓子(和光堂とか)の過度に味付けされていない赤ちゃんせんべいやクッキーをストックしておいて、お皿にのせて食べさせます
袋ごと出すと際限なく食べてしまうことがあるので、おかしは食べる分だけお皿に乗せる、ということをルール化しておきましょう
育児はいかに楽にするかも大切です。市販品を罪悪感なくどんどん使いましょう
関連サイト「子どもの虫歯を増やさないために!虫歯になりにくい間食の工夫」
2-4.おやつと一緒にお茶を飲ませる
おかしを食べ終わったら最後にお茶や水を飲ませるよう習慣づけましょう
お茶を飲むと歯にお菓子が停滞するのを防ぐことができます。この習慣はおやつだけでなく普段の食事にも共通しています。ごちそうさまする前にお茶を少しだけでも良いので口に含ませるようにしましょう
↑ほとんどのおやつは口の中に残りやすいので、食後にお茶を飲ませて口の中を洗い流すのが良いことが分かる
3.歯磨きは寝る前に1回やれば良いと割り切る
今度は歯磨きについてです
小児歯科の教科書を見ると色々書いてあり、私も昔は患者さんに色々指導してしまいました
が、子供を育ててみて気が付きました
教科書通りにやるのは、無理!
ということで、子供の歯磨きは、寝る前に1回やる!ということで良しとしましょう
あ、もちろん、お子さんが歯磨きをおりこうさんにできるというのならやっても良いと思います、むしろやったほうが良いでしょう
1回で良い、というのは、歯磨きのたびにお子さんが嫌がってしまい、親子ともども疲労困憊してしまう場合は、ということです!
3-1.寝る前の歯磨きは徹底的にやる!
寝ているあいだは唾液の量が減ってしまい虫歯になりやすくなります
ですので、歯磨きをして歯に汚れがない状態で就寝させましょう
子供が嫌がろうが、寝る前の歯磨きだけは絶対にするようにしてください、お願いします
子供の体を固定する
「仕上げ磨きをするときは大人が正座をして膝に子供の頭をのせて仰向けにしましょう」
というのが仕上げ磨きのスタイルとなっていますが、実際におとなしく仰向けになってくれるお子さんってどれくらいいるのでしょうか……?
↑こんなニコニコした仕上げ磨きの風景って本当に存在するんでしょうか!?
嫌がる子は体をよじって逃げたり泣いたりしませんか?我が家ではそうです…(涙)
家に大人が2人いるのなら、1人が子供をしっかり固定して仕上げ磨きをすることができます。しかしワンオペ育児をしている人はそうは言っていられませんね
私もワンオペなのですが、仕上げ磨きをするときは子供の体の上に馬乗りになって体を固定します。足のみで体を固定するイメージです、子供を窒息させないよう注意してください
嫌がる子供に歯磨きをするときは、結局、がっちりと体を固定して短時間で終わらすことが、親にも子供にも一番楽だという結論に達しました…
3-2.フロスは無理にやらなくても良い
乳歯は虫歯になりやすく、歯と歯の間が虫歯の好発部位になります
そのため、歯が隣り合ってはえてきたらフロスで歯の間をケアすることが大切になり、仕上げ磨きの際にフロスをするように指導された保護者のかたもいらっしゃるのではないかと思います
しかし、ここでも思うのです。
歯磨きを嫌がらないお子さんならともかく、いやいやする子にフロスができるのか…と
結論からすれば、無理ではないかと思います。私は我が子にフロスをすることができません、噛んでくるし、上の歯なんてフロスをするために指を突っ込むことはまず無理です!
なので、フロスはできればしたほうが良いけど、できないならやらなくても良い、と思うことにしました
皆さんも子供のフロスはそこまで神経質にならなくても良いと思います
フロスの有無よりも、甘い物を飲ませず、おやつの回数を減らして歯のカルシウムが溶ける脱灰を防ぐほうが楽だし、現実的です
3-3.心配ならフッ化物の力を借りて虫歯予防をする
フッ素は虫歯予防に効果があります。市販のもので子供につかえるフッ化物配合の歯磨き粉があるので使ってみましょう
フッ素は歯と歯の間の虫歯予防にも効果があるので、フロスができない子にも有効ですね
子供用の歯磨き粉はお口をゆすげない子は歯磨き粉をガーゼなどでぬぐってあげるようメーカーから指示があるのですが、ぬぐうときに嫌がってしまう子はぬぐわなくても良いでしょう。そのかわり、毎日使用するのではなく1週間に1回にして使用頻度をさげましょう
我が家はこちらのものを使用しています。大体のドラッグストアにあるので、手に入れるのが楽でおすすめです
4.歯医者に行く
毎日のケアをしていても正しくできているのか、気が付いていないあいだに虫歯ができてしまっているのか、そういったことはプロが見ないとわからないです
ですので、歯医者に行ってみてもらいましょう
4-1.面倒くさくても健診の2回は行く
日本では1歳6ヵ月と3歳のときに健診があります。
(さいたま市のばあいは1歳6か月から2歳未満・3歳から4歳未満)
その時に歯科医師に子供の口の中を見てもらい、虫歯がないかどうか、歯ブラシケアが適切であるかなどを診てもらいましょう
子連れで病院に行くのは正直大変だし、面倒くさい、という気持ちになってしまうかもしれません。しかし、歯科医院側としてはお子さんが騒いだとしても慣れているので、そういったことは気にせず来院してください
また、健診自体はすぐ終わるので、保護者のかたは大変かと思いますが健診には行くようにしてくださいね
5.まとめ
育児は段取りが立てられないし疲れるしで、大変かと思います
そんなママのために、今回は虫歯にならないようにするために最低限すればよいということを紹介させていただきました
- お菓子を家にむやみにおかない、おやつをあげない
- 寝る前の歯磨きを絶対にする
- 市の健診には行く
以上のことをやってみてくださいね