お子さんを産んでからの授乳期間中は、さまざまなことからの母乳への影響が気になってしまいます。
そんななか歯が痛い、、
ただでさえ忙しいのに歯まで痛くてはたまらないですよね。でも授乳中、、、
歯医者さんでのレントゲンや麻酔、お薬などが母乳に悪い影響を及ぼすのではないかと考えて歯医者さんへの足がなかなか動かないこともあるでしょう。
でも大丈夫!じつはほんの少しの工夫で影響なしで授乳できちゃいます。
では説明していきましょう。
目次
1.授乳中の歯科治療は受けて良いのか
妊娠中は安定期以外の歯科治療はお掃除以外できるだけ避けた方がよい方向ですが、授乳中はおっぱいにだけ気をかければよいので全然大丈夫です
お口の中の菌が赤ちゃんにうつることの方が嫌なのでぜひ歯科治療を受けにいきましょう
1-1.初診時は母子手帳を忘れずに
母子手帳は現在授乳中であることを伝える役割はもちろん、「妊娠中と産後の歯の状態」というページがあるので産後の記録にもなります。
さらに4.薬のときに詳しく書きますが、生後3カ月以内の赤ちゃんはお母さんの飲み薬の影響を受けやすいなどもあるので、赤ちゃんの情報を歯科医師に伝えるためにも重要です。持っていくようにしましょう
2.授乳中のレントゲンはOK
レントゲンを受けても母乳の成分に影響は全くありません。大事な検査なので授乳中でも必ず撮るようにしましょう。
3.麻酔後の授乳は5~6時間空けるのがベスト
基本的に歯医者さんで使う局所麻酔は薬の量も少なく、打つ範囲も限定されているので母乳には影響はないと言われています。しかしほんのちょっとは薬の成分が入ってしまいます。
お母さんの体に入った薬剤は投与量の約1%が母乳に移行します。ピークは投与後2時間ほど。その後5~6時間後には半分まで減ります。
心配な方は授乳直後に治療を受けられるように調整したりして5~6時間空くように工夫しましょう。
術後1回目の授乳はあらかじめ搾った母乳やミルクなどをあげるのも効果的です。
4.授乳中の飲み薬は?
4-1.生後3カ月はなるべく飲まない
少し1-1.で言いましたが、生後3カ月以内の赤ちゃんはまだ代謝機能が未成熟なため母乳からの薬剤の影響を受けてしまう可能性があります。さらに授乳間隔も短いため生後3カ月を過ぎるまでは、なるべく薬を飲むことになるような処置は避けた方が良いでしょう。
しかし、
「どうしても歯が痛すぎて育児や家事をしていられない!」
というときは、容量用法を守って飲むようにしてください
歯が痛い!そんなときに飲める市販の痛み止め
市販薬の箱の裏に「成分」が書いてあります。似たような名前の商品でも「成分」が違うことがあるので、箱の裏を確認しましょう
成分:アセトアミノフェン
医療用のカロナール®と同じ成分です。また、赤ちゃんの解熱剤と同じ成分です
商品/タイレノールA®・ラックル®速溶錠など
成分:ロキソプロフェンナトリウム
医療用のロキソニン®やロキソプロフェンNa®と同じ成分です。出産後の痛み止めとしてよく使われます
商品/ロキソニンS®
成分:イブプロフェン
イブプロフェン自体は万が一赤ちゃんが飲んでも影響がみられない成分なので、授乳中に飲んでも差し支えないでしょう
商品/イブ®・リングルアイビー®など
しかし、イブ®Aとイブクイック®はイブにくらべて、イブプロフェン以外の「成分」の種類が多いので、イブ®を選んだほうが良いでしょう
注意:避けたほうが良い市販薬
成分:アスピリン(アセチルサリチル酸)
母乳中に出てくる薬の量はわずかですが、赤ちゃんに影響があったという報告があります。ほかの成分の痛み止めを使用したほうが良いでしょう
商品/バファリンAなど
- ひまわり ~授乳中のママと市販のお薬の付き合い方~ 聖隷浜松病院薬剤部 作成 総合周産期母子医療センター監修 2014.11改訂
※2018年3月時点での情報です。将来的にお薬の情報が変わることがあります。実際に薬局などで購入されるときは、薬剤師に相談をして購入をしたほうが安全でしょう
4-2.生後3カ月過ぎれば飲んでもOK!
3カ月を過ぎた赤ちゃんは代謝機能がしっかりとしてくるので、お母さんが薬を飲んでも影響はまずなくなります。(歯科に限ります)
それでもどうしても気になる方は、薬を飲む前にまず授乳をしてから薬を飲みましょう。
そして次の授乳時はあらかじめ搾った乳かミルクをあげるなど1ターン空けてからまた通常の授乳にもどると安心です。
5.赤ちゃんのためにも検診に
お母さんのお口のなかの菌は赤ちゃんにもうつります。あらかじめ妊娠時からの検診はもちろん、授乳時もぜひ検診に行きましょう。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
お母さんが安心して授乳を続けながら歯医者さんに来ていただければ幸いです。