雇用保険の助成金を利用して歯科衛生士になる方法

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歯科医院は主に、歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士・歯科アシスタント・受付、その他環境整備スタッフ等が勤務しています。その中で国家資格を要するのは、歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士です。

私は患者さんと一番はじめに接する立場の受付スタッフとして20年以上歯科医業に携わってきました。

3年前、「資格は一生もの!!」という院長先生の言葉に背中を押され、歯科医院に勤務しながら専門学校に入学し、今春、歯科衛生士国家試験に合格することができました(´▽`)

今ご覧いただいている「歯ッピースマイル」は、患者さんのお悩みや不安にお答えするブログを発信しておりますが、ご覧いただいている方の中に、将来歯科医院で勤務してみたい!!、働きながら資格を取りたい!!、とお考えの方がいらしたら、ぜひ参考にしていただければと思い、今回は歯科治療から少し離れて、資格取得に関することをお話ししていきたいと思います。

 

1.3年間通うことを考えて学校を選ぶ

 私自身は歯科医院に長年勤務していながら、特に資格を取るための計画をしていたわけではありませんでした。自分でもビックリするくらい、勢いだけでスタートしてしまった感が否めないのですが、慌ただしい中でも自分なりに調べて学校を決めました。現在、歯科衛生士の資格を取るためには歯科衛生士専門学校や大学の歯科衛生士養成課程を卒業し、国家試験を受けなければなりません。専門学校や短大で3年間、大学では4年間の学生生活があります。私のように働きながら学ぶことを選ぶ場合、自宅からだけではなく、勤務先からの利便性も選択肢の一つになります。

1-1 学校見学は大切

 働きながら資格を得ることを選んだので、夜間部がある学校を探しました。数校、見学の申込をして、学校の設備や、実際に講義風景等を見学させてもらいました。学生生活からだいぶ遠ざかっていましたので、見学させてもらった講義風景は新鮮で、まだ入学もできていないのにイメージだけはどんどん膨らんでいました(笑)講義の見学は短時間でしたが、実際に自分が通うにあたり、どんな人たちがどんな状況で学んでいるのかを見ることで、不安のなかにも安心を少し得ることができたと思います。

 

1-2 臨床実習を考えて学校を選ぶ

 数校の見学と3年間の学費の比較、通所経路等色々考えましたが、最終的に学校を選んだ決め手は、2年目以降にある、臨床実習先に、自分の勤務先歯科医院を選択することができることでした。指導員として3年目以上の常勤歯科衛生士の在籍や、医院のユニット数など、いくつかの条件を満たしている場合に限りますが、実際に臨床実習先に選ぶ選ばないは別として、選択肢として有効なのは有難いことでした。ちなみに学校によって実習期間に多少違いはあるかもしれませんが、2年生の秋から翌3年生の秋までの約1年間、学校の指定する歯科医院での臨床実習が必須課程です。私の通っていた学校では、1年間のうち3クールに分けて、それぞれ違う歯科医院に臨床実習に行くか、自分の勤務する歯科医院で1年間臨床実習を行うかを選択することができました。

臨床実習時間も4時間(午前か午後)と8時間を選択することもできたので、仕事と両立しやすい方で臨床実習を行えました。

 

2.学費の支払いについて

 社会人に既になっている場合、働きながらの学生生活も不安の一つだとは思いますが、やはり一番の問題は学費の支払いについてではないでしょか?通える範囲で数校の学費を比較をしましたが、総額は300万前後でした。

私の場合、特に学校に通う計画がなかったせいもあり、学費用に貯金をしていたわけではありませんでした。なので学校見学の際、事務の方が学費の支払い方法について詳しく説明してくれたのがとても助かりました。

資格取得を目指すにあたり、雇用保険を利用した給付金の申請をする方法と、奨学金の手続きをする方法があります。私は前者の給付金申請を行って学校に通いました。申請は住所管轄のハローワークで行います。教育訓練受講開始の1ヵ月前までに手続きをしなければならないので、利用する場合は申請期限に注意が必要です。

詳しくはこちらをご覧ください。  厚生労働省 教育訓練給付金ホームページ

2-1 「教育訓練給付金」制度の申請

 支給対象者(受給資格者)は次の①または②に該当し、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練を修了する見込みで受講している方と修了した方、となっています。以下、厚生労働省の教育訓練給付制度から抜粋します。

①雇用保険の一般被保険者

専門実践教育訓練の受講を開始した日に雇用保険の一般被保険者の方のうち、支給要件期間が10年以上ある方

②雇用保険の一般被保険者であった方

受講開始日に一般被保険者でない方のうち、一般被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内(適用対象期間の延長が行われた場合は最大4年)であり、かつ支給要件期間が10年以上ある方

※上記①、②とも、当分の間、初めて教育訓練給付の支給を受けようとする方については支給要件期間が2年以上あれば可。

 

支給要件期間とは、雇用保険を払っている期間のことなので、読み始めは10年以上勤務しないとその資格がないのかと思いきや、※の説明まで読むと、今までこの制度を利用したことがなければ、2年以上の雇用保険支払いあって、現在も加入している場合と、2年以上の支払いがあり退職してから1年以内(適用対象期間の延長の場合4年)であれば、給付金の申請が行えるというわけです。

2-2 支給額は受講料の40

 学校に収めた教育訓練経費(学費)の40%が手続きによって雇用保険から支給されます。但し上限額は年間32万円です。しかも、資格を取得し、就職をした場合には、プラスして20%が追加支給されるのです。(上限16万/年)

受給するためには6か月毎に住所管轄のハローワークに手続きに行きます。ハローワークを利用した人はご存知かと思いますが、何時に行っても空いていた試しがありません(+_+)

半年毎の申請には期間が設けられているので、仕事をしながらだと時間を捻出するのも困難な場合があります。

受給を開始する手続き申請は実際にハローワークに出向く必要がありますが、受給開始後は、仕事の都合等でハローワークに出向くことができない理由や、その他ハローワークが指定する資料等を添えれば、郵送での手続きも可能です。

2-3 学費は分割支払いが可能

 学校によって異なりますが、私が通っていた専門学校の例でお話しさせていただくと、入学金を含めて学費は月毎の分割支払いが可能でした。月々の支払いは学費のみの分割で7万円弱、入学金も含めて分割した場合に7万円強くらいでした。

 

3.資格を得て変わったこと

 今年の歯科衛生士国家試験は33日のひなまつり🌸でした。受験生にとってはひなまつりどころではなかったです。試験後すぐにインターネットで掲載される解答速報で自己採点は行いましたが、326日の合格発表までは、とても落ち着かない日々を過ごしました。

合格したからと言って、自分の能力や技量が急に上がるわけもなく、これから新しく学ぶことのチャンスを得たのだと考えています。学校の講義で学んだことを臨床の現場で生かせるようになるまでには、まだまだ学ぶことがたくさんあります。家族から言わせると、勉強が嫌いだった私が、自らお金を払って学校に通ったことが不思議でならないようです。(笑)資格取得後が本当の勉強のはじまりなんだと肝に銘じてこれからも精進していきたいと思っています(‘’)

 

4.まとめ

 現在歯科医院で働いている人、これから歯科医院で働きたいと考えている人、働きながら国家資格が3年間でとれるってすごいことだと思いませんか?通っている最中は、確かに辛いこともありましたし、とてつもなく長い日々に感じていました。しかし、終えてみれば3年間があっという間だったと思えるようになってきたことも事実です。今ではきっかけを与えてくれた院長先生に感謝をしています。せっかく歯科医業に携わるなら、ぜひ資格取得を検討してチャレンジしてみてください。視野が広がり、自分の心持が確実に変化していきます。長年続けてきた受付業務はたくさんの患者さんと接することができるし、楽しいポジションでした。しかしまだ実践には繋がらないにしても、3年間学んだ知識によって、同じ患者さんとの会話でも広がりができてとても楽しく感じています。このブログをきっかけに、資格取得に挑戦する方、歯科医院勤務に興味を持って下さる方がいればうれしく思います。

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