できれば子供には虫歯になってほしくない
そう思う親御さんは多いと思います
そのためには赤ちゃんのころから虫歯にならないように気を付けたほうが効果的です
今回は、簡単にできる予防方法について紹介していきたいと思います
目次
1.赤ちゃんを虫歯にさせない5つの予防法
赤ちゃんの虫歯予防のスタートは歯がはえてないころから始まります
順番に、代表的な5つの予防法を説明します
1-1.ミルクをあげたときからお口のケアをして口の中をチェックする
「歯みがき」とは歯をみがくことを言いますが、粘膜をぬぐうことも「歯みがき」の1つなのです
だから、赤ちゃんにミルクをあげるようになり、お口に白いミルクのカスがたまっていたら、ガーゼやキレイに洗った指でぬぐってあげましょう
しっかりきっちりとってあげなくても大丈夫です。嫌がったらやめて、赤ちゃんの機嫌の良いときにしてあげてください
おひざの上にのせてお口の中を見てあげましょう
1-2.母乳育児のママは食生活を気をつけて甘いものを控える
基本的には母乳は虫歯の原因にならず、また添い乳のまま寝てしまってもそれほど問題ではないとされています
しかし、耳鼻科的には添い乳によって中耳炎の子が増えているという情報があり、
歯科的には母親が甘い物をたくさん食べると母乳に影響がでて、虫歯になるリスクが変わると言われています。
また、小児歯科学会のホームページに、「歯がはえてからの添い乳は虫歯のリスクが上がるので、お子さんの甘味摂取量を減らし、仕上げ磨きをするように」と記してあります
以上のことから、母乳育児のママは、
ママ自身が甘いものを控えることによって母乳の中の糖質を減らし、
添い乳をするのなら、お子さんに甘いものを制限し仕上げ磨きをしてあげましょう
1-3.虫歯菌の感染に気をつける
虫歯は、保護者の唾液からミュータンスレンサ球菌という虫歯の原因菌がうつる(感染する)ことから始まります。たくさんの細菌が子供にうつると良くないので、細菌を少なくする努力をしましょう
親の口の中をキレイにする
虫歯原因菌は虫歯がある人の口の中にたくさんいます。つまり、虫歯がある保護者の口の中は、細菌がたくさんいるということになります。だから、虫歯がある親御さんは虫歯を治したほうが良いです。虫歯がなくなれば口の中の細菌の数が減り、子供にうつす細菌の数を少なくすることができます。
食事のとき、大人のものを子供のものを分ける
虫歯菌の感染をさせないために、子供につかう食器はなるべく清潔にしてください。
食器を介しての感染を少なくするため、
- 大人と子供の食器を分ける
- 大人が使った箸やスプーンでアーンをしない
- 大人の食べかけを子供にあげない
といったことを注意しましょう
1-4.お子さんに甘い物を控え、仕上げ歯みがきをする
ミュータンス菌に感染しても、基礎となるプラーク(ばい菌のかたまり)がなければ虫歯になりません。そして砂糖はプラーク形成の材料になります。
このことから、甘い物を減らしたり、歯ブラシでプラークをバラバラにすることが虫歯予防に有効という事になります
歯がはえ始めたら、保護者の指にガーゼをまいてぬるま湯にひたし乳歯を磨いてください。他に、綿棒を使う方法もあります。
慣れてきたら乳児用の歯ブラシで1~2回ちょんちょんと歯に触れる練習から開始しましょう
歯ブラシはできるだけ小さなものを使い、歯ブラシの持ち方は、ペンを持つようにして、片方の指で子どもの唇を軽くめくり、動かし方は、前後みがき、あるいは横みがきをして下さい。
1本につき5秒くらいで大丈夫です。強すぎたり長すぎたりして子供が嫌がらないようにしてください。
2歳頃までは、上の前歯の歯と歯の間や歯と歯肉の境目がむし歯になりやすいので、特に注意しましょう
うまくできたらたくさん褒めるのをお忘れなく
ばい菌が悪さをするのは8時間たってからです
だから、ごはんを食べたらすぐに磨かなくてはいけないという訳ではありません。お子さんが機嫌がよさそうなときに仕上げ歯磨きをしてあげてください
1-5.歯医者の定期健診をうける
歯医者さんでデビューの時期は、特に気になるところがなければ1才6カ月の歯科検診で良いでしょう
かかった歯医者によるのですが、検診以降に3カ月ごとや半年ごとに、検診の予約をすすめられることがあります。それを機に定期的に歯のチェックをしましょう
中には1才6カ月検診の前に歯医者に診てもらいたいと思うかたがいらっしゃるかもしれませんが、月齢の低い子は“歯科医院の環境”に耐えられず泣きわめいていまいます。明らかな異常がなければご自宅のケアだけで充分でしょう。
しかし、もし1才6カ月の前に
- 明らかに歯がかけている
- 明らかに歯の色がおかしい
- 外傷で、歯がぬけたり歯ぐきが血まみれになった
- 自分では判断できないが、おかしいと思う場所がある
↑こういった異常が見受けられたら、歯医者に行きましょう。
(外傷のばあいは、頭を打っていないかどうかといった全身の状態の安否が確認できたら、歯を治しましょう)
2.お母さんのこころがまえ
今はネットで情報がたくさん得ることができるので、物知りなお母さんが増えています
その弊害なのか、あれもこれもやらなきゃと躍起になっている人がいます
そんな親御さんに知ってもらいたい3つのこころがまえを説明していきたいと思います
2-1.虫歯菌の感染についてそこまで神経質にならない
ネットを見てみると、虫歯菌に感染させない方法や、感染させなければ虫歯になりにくいといった情報があふれています
この情報は間違いではないのですが、情報に振り回されて少し神経質になってるかなぁ…というお母さんが見受けられます
虫歯菌の感染は、いくら自分が気をつけても限界があります
例えば、祖父母に預けたらそこでは大皿料理が主で、おかずを通して唾液の交換があるかもしれません(筆者の実家がまさにこれです;;)
また、同世代のお友達との交流で、唾液まみれの手やおもちゃが自分のお子さんの口元にあたったりもするかもしれません。お友達に虫歯菌がもしあったらそこで感染します
あと、自分が目を離しているうちに、お子さんが大人の食器や食べかけを口にしてしまうということも考えられます
これらすべてを避けようとしたりするのには限界があるし、こういったことが起こったときに「感染させてしまった!!」と気にしすぎると、真面目なお母さん程ストレスでやられてしまいます。
赤ちゃんにとって重要なのは、お母さんがいつもニコニコしていることです
もし、感染しちゃったかなーと思っても、1-4.で説明したとおり、虫歯菌は歯にくっつかなければ虫歯になりません
虫歯菌が感染したかも!と思っても、虫歯菌の足場になるプラークを歯みがきで取ってあげれば大丈夫です
2-2.赤ちゃんは歯みがきを嫌がることを知っておく
赤ちゃんは歯磨きが嫌いなことが多いです。だいたいの子は嫌がります
だから、自分の子だけが歯磨き嫌いではないので安心してください
歯磨きをするとき、笑顔を心掛け、楽しく歌を歌ったりしましょう。親御さんが鬼のような顔をしていたら赤ちゃんも怖がりますものね。また、子供の前で親御さんが楽しそうに歯みがきをするのも効果的です
大切なのは毎食後に歯磨きをする習慣をつけることです
寝ると唾液の量が減って虫歯になりやすくなるので、寝る前の歯磨きはなるべくしましょう
2-3.歯医者で赤ちゃんは泣いて治療ができないものと知っておく
初めて歯医者にくる子は、お口をあけられない子が多いです
フッ素はふれたけど治療となると無理。むしろ、フッ素のときの歯ブラシや小さい綿も無理…
結局、何も治療をしないままお帰りになることがあります
しかし、最初は治療ができなくても、お子さんが大きくなるにつれて歯医者の環境にたえられるようになります。
椅子にすわる練習や、お口をあける練習だけしかやれなくても、時間がたてば治療ができますので焦らないようにお願いします
また、歯医者に初めて受診するのは大概、市町村の検診である1歳6ヵ月頃が多いと思いますが、上でも説明したとおりむし歯予防は授乳が始まった時点から必要なので、検診の前に歯医者に慣れておいたほうが良いでしょう
「歯医者は怖いところ」といった先入観がない小さいうちからの受診により、歯医者という空間に慣れてもらうことがとても大切です
お母さんが歯の治療をするときおなかの上に赤ちゃんをだっこして治療をしたり、赤ちゃんのお口の中のケアなどで来院してくれると、赤ちゃんを早くに歯医者に慣らせることができます
3.まとめ
赤ちゃんのころから虫歯の予防はできます
まずはお母さんが、お子さんが赤ちゃんのころからお口の中に関心をもってあげてください
小さい事からお口の中をケアしていくとお子さんも慣れていきますの
全部を完璧にやろうとするとお母さんがつぶれてしまうので、できる範囲でやりましょう。
もし疑問があったらかかりつけの歯医者さんに相談をしてくださいね