普段何気なく使っている歯ブラシ。
実は正しい交換時期があるってご存知でしたか?
歯ブラシは食べ物のように消費期限もなく、長い間使っていても壊れることがありません。
使おうと思えばいつまでも使えてしまいますよね。
でも同じ歯ブラシをずっと使いつづけていると、歯にとってよくないことが起こってしまうんです。
歯を大切に守るためにやっている歯磨きが、かえって歯にダメージを与えてしまったら悲しいですよね。
この記事では、歯ブラシの替えどきのチェック方法と正しい交換時期、同じ歯ブラシをずっと使いつづけることのデメリットについてご紹介しています。
目次
1.歯ブラシの交換時期を知らせるサイン3つ
歯ブラシを交換する時期がきているかは、ヘッドのブラシ部分を見て確認します。
以下にご紹介する「替えどきのサイン」が今お使いの歯ブラシに現れていたら要注意です。
早めに新しい歯ブラシに取りかえたほうがよいでしょう。
1-1 ブラシの毛先が広がっている
歯ブラシのヘッド部分を裏側から見たときにブラシの毛先がはみでていたら交換時期がきたサインです。
下の写真のように毛先が広がっている歯ブラシは、思った場所にうまく当てることができず歯磨きを上手に行うことができません。
「そういえばこの歯ブラシけっこう使ってるな」と思ったら、歯ブラシをくるっとひっくり返してチェックする習慣をつけるといいでしょう。
1-2 毛先にコシがない
ブラシを歯に押しあてているつもりでも、かけた力が逃げていくような感覚があったり、いつもよりも力をいれて磨いているような感覚があれば交換の時期です。
ずっと使っている間にブラシのコシが失われてしまい、新品の頃の弾力がなくなってきてしまいます。
無理に力を入れて磨いているとますます歯ブラシの劣化が進んでしまいます。
ブラシの面に人差し指を当てて押したときに毛先が逃げるような感じがあれば、交換してしまったほうがよいでしょう。
1-3 ブラシ部分の汚れ・色落ちが目立つ
白い毛の歯ブラシを使っていて気づいたらなんだか色がついてきている?毛の根元の部分も黒くなってきているような…?と感じたら交換時期です。
歯ブラシは長く使っている間に水洗では落としきれなかった汚れが蓄積していきます。
汚れている歯ブラシを使うのはお口の中の衛生にとってよくありません。
ブラシに色がついたタイプを使っている方は、ブラシ部分が色落ちがしていないかということをチェック項目に入れておきましょう。
2.歯ブラシの交換時期の目安はだいたい1か月
歯磨きをする回数、つまり歯ブラシを使う回数や歯ブラシの扱い方は人によって異なります。
そのため歯ブラシの劣化スピードも人によって多少違いはでてきますが、だいたい1か月ほどを目安に交換するのがよいでしょう。
歯ブラシは正しい使い方をしていても、1か月くらいで1章でご紹介したような劣化サインがでてきてしまいます。
歯ブラシは消耗品とわりきって、1か月間使いきったら新しい歯ブラシに交換するのがよいでしょう。
たとえば毎月1日は歯ブラシ交換の日、などと決めてしまうと交換を忘れずにすみます。
月変わりに家族全員の歯ブラシを交換して、新しくてキレイな歯ブラシでその月を始めるというのもいいでしょう。
1か月経たないうちに歯ブラシが劣化していたら要注意!
使いはじめてまだ1か月経っていないのに歯ブラシの毛先が開いてきた、ブラシが色落ちしてきた…。
そういう方は歯磨きをするときの力のかけかたに注意してみましょう。
もしかしたら必要以上に力をかけすぎている可能性があります。
歯磨きをするときにブラシから「ゴシゴシ」「キュッキュッ」と音が鳴るほど磨いてはいませんか?
実は音が鳴るほどの磨き方はNGなのです!
歯磨きの際、ブラシにかける力は150~200gでじゅうぶんといわれています。
大切なのは力をかけることではなく、時間をかけてしっかり磨くことです。
画像:ライオン公式HP
3.古い歯ブラシを使い続けることのデメリットとは
そうはいってもつい面倒くさかったり、歯ブラシのストックがなくてずるずる同じのを使いつづけてしまう…。
そういう方は、古い歯ブラシを使い続けることのデメリットを知っておく必要があります。
歯の健康を守るためのその歯磨きが、かえって歯にダメージを与えてしまう可能性があるのです。
3-1 古い歯ブラシには雑菌が繁殖する
使うたびに水道水で洗っていても、歯ブラシには少しずつ雑菌がついていきます。毛束の根元部分などはとくに、水気が残りやすいため雑菌の繁殖が早まります。
雑菌だらけのものをお口の中に入れるのは、お口の衛生上大変よくありません。
歯ブラシを定期的に熱湯消毒しているという方もいるかもしれません。
しかし、ナイロン毛の歯ブラシの場合、熱によって毛が変質して傷んでしまうことがあります。
手入れをして長く使うよりも定期的に新品に変え、質のよい歯ブラシを使うことのほうが歯にとっては良いことになります。
3-2 新品の歯ブラシに比べて磨く効果が4割減
古い歯ブラシは新品の歯ブラシに比べて、約60%程度しか磨けていないといわれています。
毛先の広がった歯ブラシは、思ったところに毛先が当たりきらず、歯面の汚れにしっかり届かないのです。
また、コシのない歯ブラシでは歯と歯の間の汚れなどをしっかりかきだすことができません。
下の写真は1つ目が新品の歯ブラシで磨いたときの歯の状態、2つ目が長く使用している歯ブラシで磨いたときの歯の状態です。
赤い色がついているところが、汚れを落とし切れていない部分を示しています。
画像:クラブサンスター公式HP
こうして見ると、使い古した歯ブラシで磨いたほうは歯面や歯と歯の間の汚れをほとんど取りのぞけていませんね。
せっかく時間をかけてやっている歯磨きが、古い歯ブラシを使っているためにその効果をじゅうぶんに得ることができなかったらとても勿体ないことです。
画像:ライオン公式HP
3-3 古い歯ブラシは歯茎を傷つけることも
コシがなく当てたいところにうまく当たらない古い歯ブラシ、なんとかしようと必要以上に力をいれてしまうことがあります。
そうすると歯ブラシの毛先が歯ぐきを強くこすり、傷をつくってしまうことがあります。
そういったことが何回も続くと、結果的に歯ぐきが下がってしまい歯周病などを引きおこす可能性があります。
実は歯ぐきが下がるのは加齢によるものだけではなく、歯磨きに力をかけすぎたことも原因になりえるのです。
また、一見硬くて強そうに見える歯自体も、強い刺激によって歯の表面にあるエナメル質に傷がついてしまうことがあります。
その結果、冷たい飲み物がしみるなどといった症状をおこす「知覚過敏」になってしまうことがあるので注意が必要なのです。
4.あわせて知りたい歯ブラシの正しい保管方法
歯ブラシを定期的に交換することの大切さについてはご理解いただけたかと思います。
では、交換時期が来るまでその歯ブラシをできるだけ質を落とさず、清潔に保つ方法についてもご紹介していきましょう。
4-1 歯ブラシ使用後はよく水洗すること
歯ブラシを使ったあとは毎回必ず水道水でブラシ部分の汚れをよく落としましょう。
ブラシの先のほうをただ水にサッとくぐらすだけでは汚れは落ちきりません。
指でヘッド部分をこすってしっかり汚れを水で洗いながします。
4-2 水洗後は水気をきって風通しのよいところへ
ブラシの水気をよくきったら、風通しのよいところにヘッド部分が上になるようにして立てて保管します。
水気が残っていると雑菌が繁殖する原因になるので注意しましょう。
コップに入れておくのもいいですが、実はこんなかわいい歯ブラシスタンドもあるんですよ。
気に入った歯ブラシスタンドを使えば歯磨きの時間ももっと楽しくなるかもしれませんね。
くわしくは、『オシャレで衛生的な歯ブラシスタンド20選』の記事をご覧ください。
画像:amazon
フラワーシェイプ ハブラシホルダー(¥1,296)
画像:amazon
珪藻土 歯ブラシスタンド(¥300)
画像:amazon
ヨシカワ ハート歯ブラシスタンド(¥1,010)
5.まとめ
普段あまり意識することのない歯ブラシの替えどき、うっかりそのまま使いつづけると歯にとってよくないということがおわかりいただけましたよね。
これを機に歯ブラシのストックは常にご自宅に置いておくようにして、交換時期のサインを見つけたら新しい歯ブラシに切り替えるようにしましょう。